──そういう戦略があったんですね。「解放」のミュージックビデオではコンセプトや着ている衣装が青山さん発信でしたが、アルバムの楽曲選びにもご本人の意見が反映されているそうですね。
はい、10曲すべてコンペで決めさせていただきました。作曲者の方の名前を見ずに音だけを聴いて、「これがいい」とたくさんの中から選ばせていただいて。「私が歌うんだったらDメロの部分をバッサリカットしたいです」「サビが2周しているところを1回に減らしたいです」とか「曲の長さをもうちょっと短くしたいです」とかいろいろお伝えして、一緒につくっていくという形でやらせていただきました。
──大元になるネタとして楽曲をいただいて、そこから青山さんが歌うためにカスタマイズしていったと。プロデューサー気質が強い方なんですね。
私、これがセルフプロデュースだということにまったく気づいていなくて。ほかのアーティストさんがどうやって曲をつくっているのか全然知らなかったので、「自分が歌うんだったらこうしたいな」っていうことをただお伝えさせていただいただけなんです。せっかくやるなら自分が納得するものを妥協せずにやりたいと思って、今回は作詞も全部自分でやらせていただいたんですけど、それも伝えたいことを自分の言葉で直接伝えたほうが応援してくださる方の心にも届きやすいんじゃないかなと思ったから。今までのイベントでのMCとかラジオで自分が話した言葉を一部使ってみたり、青山なぎさだからこその考えを歌詞に含められたらいいなと思いながら作詞しました。
──そういう思いが込められた作品を青山なぎさ名義で発表するということは、ご自身に対する責任も生じてきますよね。
そうですよね。私は自分が納得できるものじゃないと、リリースした後で後悔するんじゃないかなと思っていて。私はなるべく長く歌える曲、長くファンの人が楽しめる曲を届けたくて。そういう意味でも歌詞で使う言葉や表現についてはいろいろ考えましたし、特定された状況にいる方だけじゃなくてどれだけ多くの方に共感してもらえるか、客観的に物事を見た歌詞を書けたらいいなといろいろ意識しました。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)