台湾の俳優ツァオ・ヨウニンが、10月17日に都内で行われた「TAIWAN MOVIE WEEK」のトークイベントに登壇した。
ツァオ・ヨウニンは、スポーツ映画「KANO1931 海の向こうの甲子園~」(2014年)で永瀬正敏演じる鬼監督の指導を受けるエースピッチャー、アキラを演じたことで知られ、第16回台北電影節の最優秀助演男優賞を受賞。当時は芸能活動と並行して野球の年代別の台湾代表選手として国際試合などで活躍をしていたが、2016年から芸能活動に専念し、俳優としての幅をどんどん広げ、今年は台湾とシンガポールの合作映画の主演作の公開も控えている。
本イベントで日本初上陸作品「夏日的檸檬草」が上映されることを記念して、ツァオのトークイベントが開催された。
登壇したツァオが「皆さん、こんばんは。私はツァオ・ヨウニンです。お久しぶりです」と日本語であいさつすると大きな拍手が起こった。前日に東京に到着して、18日には台湾に帰ってしまうというヨウニンは「昨日の夜はホテルの近くで焼肉を食べました。あとビールも飲みました。明日、台湾に帰ってしまうので、短い時間ですけど銀座周辺で買い物をしたり、おいしいものを食べたり、街ぶらしようと思います」とタイトなスケジュールの中でも東京滞在を楽しみたいと語った。
『KANO1931 海の向こうの甲子園~』で共演した永瀬正敏との交流は続いているのかを聞かれると、「Instagramで特別な日にメッセージを送ったりしています」と明かし、「(永瀬から)東京に来た時は連絡してほしいと言ってくれてるんですけど、今回は(滞在時間が)短いので、連絡したらお邪魔かもしれないと思って連絡しませんでした」と答えた。
日本の映画監督、俳優で気になっている人物について聞かれると、「お仕事させていただきたい監督は、是枝裕和さんです。彼の作品は人々のごく普通の生活を細かく描かれているのですごく好きです。俳優は、松坂桃李さんと國村隼さんと、もちろん大好きな永瀬正敏さんです」と名前を挙げ、「もしも日本と台湾の合作映画が作られたらどんな作品に出たいですか?」と聞かれると「日本の職人の物語とか、アクション映画にも挑戦したいなと思っています」と意欲を示した。
最後は「TAIWAN MOVIE WEEK」を楽しみにしている人に向けて、「これをきっかけに台湾の映画を気になっていただけるとうれしいです。今後、共同制作の作品に出演する機会があればまた日本にも来たいと思います」というメッセージで締めくくった。
「TAIWAN MOVIE WEEK」は台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(TAICCA)による企画イベントで、日本初上陸作品を含む、青春、ヒューマンドラマ、コメディ、サスペンス、BLなど、様々なジャンルから今最も熱い台湾エンタメを一週間かけてお届けする。10月17日から10月26日(土)まで、TOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、東京ミッドタウン日比谷、TOHOシネマズ池袋で開催。
◆取材・文=田中隆信