友達でも知り合いでもない人と、一緒にお菓子を作る。そこから生まれるセラピーのような、はたまた“独り”を感じるような不思議で心地よい時間は、心の奥底にしまった宝箱をそっと開けるように、愛おしい感覚をたくさん届けてくれます。
否が応でも頑張り続けなくてはならない、立ち止まることが許されにくい現代で、ほんの少しでも、甘いバニラの香りと共に“誰でもない自分”になれたら。そこから得られるパワーって、実はすごいんじゃないかな、と思う日々です。永作さんと共に、誠心誠意向き合っていけたらと思います。
自然に泣いたり笑ったりする日常…自然に涙がじわっとしたり、不意打ちにフッと笑ってしまってなんだか恥ずかしいような、心が軽くなるようなそんな時間が流れるように、このドラマを届けられたらなぁと思っています。
最初の挨拶であんまり甘いものは好きではありませんが…などと無礼な言葉を発していた私ですが、撮影が始まり、次から次へと出てくる穏やかな香りや美しいお菓子たちに、舌はもちろん、全体的にいい感じにとろけてきてます(笑)。
皆さんの固くなってしまったモヤモヤも溶け出すのは必至だと思います。贅沢な時間をどうぞ楽しみにしていて下さい。
洋菓子店が舞台の「バニラな毎日」は、孤独な環境にあっても頑張っている人たちを描きたい、という思いで書いた小説です。書き始めたら孤独な人がどんどん集まってきて、賑やかな話になってしまいました。
この度ドラマ化されることになり、さらに大騒ぎになりそうです! 洋菓子の歴史が古い関西で映像化されることも楽しみです。小説とはまた味わいが少し違う「バニラな毎日」、どちらも美味しいので食べ比べてみてください!
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