池井戸潤、「民王」続編制作に驚き「並大抵の覚悟ではない」遠藤憲一は「俳優人生の中で一番大変な作品」

2024/10/21 07:00 配信

ドラマ インタビュー

いまの社会が抱える問題が問えるような“入れ替わり”であってほしい


――ドラマの題材である「入れ替わり」は、相手の立場に立つことができる究極なシステムだと思います。お二人が考える「入れ替わり」の魅力を教えてください。

池井戸:今作の台本はお任せで、読んでないんです。視聴者の皆さんと同じ目線で、「どんなお話になっているんだろう?」とワクワクした気持ちで撮影現場の見学にやってきました。

入れ替わりという設定自体はいろいろな作品で描かれていると思うんですが、国のトップである首相が、立場の異なる人々と次々に入れ替わるというのはあったかな?

いろいろな立場の人と入れ替わることで、気付くこともあるでしょうし、誰と入れ替わるかによって、自分が体験したことのない環境や考えに触れることができるということが、今回のドラマのキモなのかなと感じました。いまの社会が抱えるさまざまな問題が問えるような入れ替わりになっているといいなと思っています。

遠藤:まずこのドラマを9年ぶりにできると言われたときは、大好きなドラマだったので「え、マジ!? 面白そう」と思って参加したのですが、想像以上に大変でした。毎回入れ替わっているので、俳優人生の中で一番大変な作品なんじゃないかと個人的に思っています。

撮影を重ねるごとに、じわじわと「入れ替わり」の大変さを感じていますが、その一方で演じているからこそ、入れ替わるたびに各回に込められたテーマをしっかりと感じることができています。ご年配の方や女性、子どもなど、それぞれが抱えている問題に向き合うことになります。

先生がおっしゃったように社会的な問題にも触れて、視聴者の皆さんに考えていただきながら、たまにほろっと泣いて、たまに笑いも届けられたらいいなと。「入れ替わり」を通して、楽しみながら考えさせられる作品になっていたらいいなと思っています。