松本若菜が表現する心の機微が胸を打つ、怒濤の展開で世界トレンド1位スタート<わたしの宝物>

2024/10/18 11:05 配信

ドラマ レビュー

松本若菜が禁断のテーマに挑む物語がスタート(C)フジテレビ

松本若菜が主演を務めるドラマ「わたしの宝物」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)の第1話が10月17日に放送された。托卵という禁断のテーマに向かう主人公を松本が演じ、繊細な表現で視聴者を魅了した。(以下、ネタバレを含みます)

男女3人のもつれあう感情を描く“ひりつく大人の恋愛ドラマ”


本作は、夫以外の男性との子どもを、夫との子と偽って生んで育てる「托卵(たくらん)」を題材にした、ひりつく大人の恋愛ドラマ。大切な宝物を守るために悪女になることを決意した1人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、3人のもつれあう感情を完全オリジナル脚本で描く。

托卵という禁断の選択をする主人公・美羽を松本、美羽の夫で大手商社に勤める優秀な会社員だが家庭では美羽にキツく当たり、モラハラまがいの発言をたびたび浴びせている神崎宏樹を田中圭、美羽の中学生の頃の幼なじみで、学生時代からお互いに思いを寄せていた冬月稜を深澤辰哉(Snow Man)が演じる。

夫のモラハラにあう美羽が切ない


遅い時間に部下を自宅に連れて来て酒やおつまみの用意をさせたり、何人もいるうちの一人の部下の名前を覚えておけと責めたり、理不尽に「笑うなよ」と怒られたり、別の用事があるというのに自宅に持ち帰っていた仕事の書類を持ってこいと言い、慌てて持って行ったら「遅いんだよ」さらに「もうちょっとましな格好できないの」と嫌味を言ったり。

放送開始10分の間に描かれた宏樹のモラハラぶりは見ているこちらもしんどくなるほどだった。その後に映し出された回想シーンによれば、結婚当初は互いを思い合う夫婦だったようだ。結婚5年目。いつからか変わってしまった宏樹。そんな宏樹に寄り添おうとする美羽。

「子どもがいれば変わるかも」。かすかな期待を抱いて妊活を始めようとしても、「自然に任せればいいよ」と一蹴されてしまった。さらに別の日には美羽が専業主婦であるため「暇だから子ども欲しいんだろ」とまで。

そんなふうに一貫して美羽に冷たかった宏樹がふと焦燥感に襲われる。自分の知らない場所で美羽のいきいきとした笑顔を見たときだ。

中学時代に通った図書館で偶然再会した冬月に誘われ、フリーマーケットで手作りの刺しゅう入りしおりを販売することになった美羽。美羽にとって暗く沈んでいた日々を楽しくしてくれた貴重な機会だった。部屋にあったチラシを見た宏樹は、フリーマーケット会場を内緒で訪れたのだった。