栗山が編集部に戻ると、客が来ていることを知らされる。栗山を訪ねて来たのは唯花本人だった。
唯花は栗山にありがとうございましたとお礼を言うが、「あなたの記事で目がさめました。これで嫌な思い出しかない場所に引き戻された。顔も名前もない人たちから一言一句をチェックされて誹謗(ひぼう)中傷されるクソみたいな世界に」と言葉を続け、栗山はゴクリとつばを飲む。唯花は「幸せだったのに。せっかくあの女が居場所を作ってくれたのに」と言って栗山に近づき、栗山の胸をどんと叩くと「返して」と声を絞り出し、去って行く。栗山は黙ってたたずんでいるのだった。
栗山が唯花を洗脳から救ったかと思いきや、彼女の言葉にやるせない気持ちにさせられた。SNSでも「何が幸せなんか他人には分からんよなぁ」「2話も面白かった。深い…」「洗脳されていた方が幸せだったって、ちょっと悲しいけど、呪縛がちゃんとはがれるまでは時間がかかるよなぁ」と視聴者から複雑な思いをつづるコメントが寄せられた。
◆構成・文=牧島史佳
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