<透明なわたしたち>松本優作監督が描く20代の“不透明な世界” 演出のこだわり、福原遥らキャストに託した思いを語る

2024/10/19 13:30 配信

ドラマ コラム インタビュー

「透明なわたしたち」第5話 (C)AbemaTV,Inc.

5話、そして最終回へ――「本当の意味で大人になっていく」


5話では、渋谷の事件の犯人について記事を書こうとする碧は調べれば調べるほど犯人の輪郭がぼやけていく感覚に襲われ、頭を抱える。そして同じ頃、喜多野や高木も自身の境遇にどんどん追い詰められていて…。

主題歌は、幾田りらが書き下ろした「Sign」。“透明なわたし”を歌う歌詞がドラマの世界観と重なり合って、胸に突き刺さる。「幾田さんに脚本と撮影済みの映像をお渡しして、等身大の生田さんご自身が感じたことを曲にしていただきたい、とだけお願いをしました。いただいた楽曲は、本当に素晴らしくて。主題歌がこの作品をより豊かなものに曲がしてくれた、とまず感じました。幾田さんご自身がこの10年で感じたことを楽曲に落とし込んでくださったという話もお聞きして、僕が思っていた以上に作品に向き合って作ってくださったことが本当に伝わりました」と松本監督。

10月21日(月)放送の最終話(第6話)では、碧が犯人と面会室で向かい合う。そこで初めて過去の真相を目の当たりにし、立ち尽くす碧。「いまの私たちに何ができるのだろうか」。悩んだ碧が出した答えとは――。

最終話の見どころについて、松本監督は「渋谷事件の本当の犯人を知って、碧がどういう記事を書いていくのかがメインストーリーになっていきます。それは碧自身が自分と向き合っていく作業、自分の醜いところに気づいていく作業にもなっていく。彼女自身がそれを受け入れた先に 自分の言葉として何を出すのか。受け入れて、どうやってこの先進んでいくのか。最終回は、彼らが本当の意味で子供から大人になっていくってどういうことなのかが描かれます。でも、難しく考えず気楽に見ていただきたいです」と語る。

碧と仲間たちは、葛藤を乗り越えてそれぞれどんな“居場所”にたどり着くのだろうか。

「透明なわたしたち」(C)AbemaTV,Inc.