福山雅治の長崎ライブに2万5000人が集結 さまざまな思いを具現化し長崎スタジアムシティで魂を入れた“伝説の日”を実現

2024/10/19 21:08 配信

音楽

福山雅治が長崎スタジアムシティのこけら落としとなるフリーライブを開催した撮影=板橋淳一、木村琢也、上飯坂一、西槇太一

福山雅治が10月13日、長崎スタジアムシティのこけら落としとなるフリーライブ「Great Feedom」を開催。地元・長崎への思いを具現化した、熱いステージを繰り広げた。

こけら落としのライブに約2万5000人が集結


10月14日から開業する長崎スタジアムシティのこけら落としとなる今回のライブ。長崎スタジアムシティ公式アプリで募集された約2万5000席分のチケットには、全国から53万人を超える応募が殺到したという。

PEACE STADIUM Connected by SoftBankの客席を埋め尽くした観客が開演を待ちわびる中、長崎スタジアムシティ内に隣接するHAPPINESS ARENAで開催されたライブビューイングの会場が大きく沸く。

「地底人ラジオ」で幼なじみの荘口彰久アナと福山が、プロバスケットボールクラブ・長崎ヴェルカのユニフォームを着てサプライズで登壇。まさかの福山の登場に、約5000人の観客は沸き返る。

今回のライブにおける福山のスタンスは単なるライブのキャストではない。地元・長崎の企業であるジャパネットグループが地域創生事業として取り組む「長崎スタジアムシティ」プロジェクトに共鳴した福山は、2022年6月に同プロジェクトのクリエイティブプロデューサーに就任。

ライブ開演前に会場で上映されていたCM映像をはじめとするPR・クリエイティブの監修を務め、コンセプトワークやディレクション、演出などに携わって、この日を迎えている。

大一番直前のサプライズ登壇というアクションからも、自ら率先してプロジェクトや観客を大いに盛り上げ、楽しませたいという福山の気概が感じられた。

スタートから最高潮のような盛り上がりを見せる


開演が迫る中、荘口アナの影アナウンスを合図に、約2万5000人が手拍子を始める。その熱気に応えるかのようにステージではサポートミュージシャンが演奏をスタート。

バンドのスペクタクルなオーバーチュア(前奏)に誘われて、白のコスチュームを着た福山がステージに登場し、そのまま花道をゆっくりと歩きセンターステージへ。ギターを掲げると「HELLO」がスタート。「ようこそ長崎へ!」と、爆発音と共にあいさつ代わりの1曲目から最高潮のような盛り上がりを見せる。

「会いたかったですよ、長崎!!そして帰ってきました長崎!!そしてそして、ようこそスタジアムシティへ!!」「生まれ変わったこの街、新しい人生が始まった感じです」「フリーライブにすることで、話題にしていただきたかった」と、ジャパネット関係者、会場、パブリックビューイングの観客への感謝を伝える。

「お一人お一人の人生と僕の人生が一つになることを」と語り、18歳の頃ギター1本で長崎から上京した自らのヒストリーと照らし合わせるかのように、まさにギター一本の弾き語りから「少年」を歌い始める。

このPEACE STADIUM、セールスポイントの一が、ピッチから最前列の客席までの距離が最短約5mという臨場感。センターステージの福山の姿がとても近くに感じられ、約2万5000人の大合唱と手拍子が場内にこだまする。

そこから間髪入れずに「All My Loving」へ。アメリカン・ポップス調の弾むリズムの中、ドライブインやルート66など、アメリカンなネオンサインのCGが映し出され、デビュー後、ルート66の横断旅行からさまざまな経験を持ち帰った福山の原点の一端を想起させる。

キャノン砲による銀テープ発射を挟んで、巨大なメインステージ左右を軽快に闊歩。続く「聖域」では、12本もの盛大な火柱の中、ロカビリー調のリズムにサックス、バイオリンがジャジーに絡むアレンジに乗って、スタンドマイクとハンドマイクを使い分け、妖艶さと貫禄を兼ね備えたパフォーマンスを見せつける。

続いてストラトキャスターを抱えて「虹」、そして再びアコギを抱えて、長崎の海の映像を背に歌いはじめた「18 ~eighteen~」、再びセンターステージに移動しての「Good Luck」と、まだ何者でもなかった長崎時代の心象風景を歌い上げていく。

福山の長崎における大規模ライブは、2015年の稲佐山公園野外ステージでの「福山 夏の大創業祭 稲佐山」以来。2020年9月にもデビュー30周年記念のライブを予定していたが、コロナ禍の影響で翌年に延期。最終的にはやむなく中止となったため、ライブとしては9年ぶりの凱旋(がいせん)で、長崎でのライブは福山にとって、より感慨深いものだと感じられた。

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