田中圭“宏樹”のモラハラぶりに恐怖の一方で、回想シーンの姿に「いったいなにがあったの」の声<わたしの宝物>

2024/10/21 16:32 配信

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「わたしの宝物」第1話より(C)フジテレビ

悪キャラもハマり役にする田中圭の演技力


2003年の山田孝之主演ドラマ「WATER BOYS」(フジテレビ系)で注目され、俳優キャリア20年を超える田中。近年では一大ブームを巻き起こした主演ドラマ「おっさんずラブ」(2018年、テレビ朝日系)でポンコツなダメ男だけど愛おしい役で視聴者をキュンキュンさせた印象が強い。

もちろん、ドラマに映画に出演作は多数で、そのなかにはクズあるいは悪役も。例えば映画では、時代劇「TAJOMARU」(2009年)での小栗旬演じる主人公を裏切る家臣や「みなさん、さようなら」(2013年)の濱田岳演じる主人公をいじめる極悪ぶり。また、土屋太鳳と共演した映画「哀愁しんでれら」(2021年)では、本作のように妻へのモラハラを。いずれもゾクッとさせる強烈な印象を放っており、本作で視聴者から「嫌いになりそう」とまで言われるほどの高い演技力は備えていた。

一方、その高い演技力で、宏樹が過去や心の中になにか抱えているような憂いも感じさせた。仕事から帰り、自宅マンションの前で部屋を見上げて「はぁ」とため息をつく姿だ。また、美羽の母親の入院費や借金の肩代わりをしたという発言もあった。

そんな宏樹は、結婚当初の回想シーンでは、声のトーンがまったく違った。仕事から泣きながら帰って来た美羽に「どうした?大丈夫?」と心配して自分までつられて泣いてしまう性格だったのだ。

「いったい何があったの?」、そんな声がSNSに並んだ第1話。次第にその謎が明かされていくだろう宏樹からも目が離せない。

◆文=ザテレビジョンドラマ部