コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、ヤングアニマルにて連載中の『変女~変な女子高生 甘栗千子~』(白泉社)から『文化祭で同人誌を1000部刷った話』をピックアップ。作者である漫画家の此ノ木よしるさんが、2024年8月13日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、6000件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では此ノ木よしるさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
漫画研究部、略して“漫研”では文化祭を前に大騒動が起きていた。学校で話題の人・甘栗千子が自分の本を文化祭で売り出す予定だったのだが、1000冊も刷ってきたというのだ。ドヤ顔で発表する千子に、漫研の部員たちは「バカじゃねーのお前!?」とドン引き…。
「甘栗千子なので千冊刷りました」とドヤ顔でピースをするものの、部員たちは「高校の文化祭でそんな売れるワケねーだろッ」と叱る。学校に生徒が1000人もいないため、1人1冊ずつ買ってもらったとしても1000冊は厳しいからだ。
土台無理な“債券”ともいえる在庫を抱え、迎えた文化祭当日。「おい、ウソだろ」という漫研メンバーの目の前にはある光景が広がっていて…。
この漫画を読んだ人たちからは「おもろ」「甘栗千子本欲しい」「コミケに出したら全部売れそう」「千子ちゃん行動力すご」「千子ちゃんかわいすぎる」など多くのコメントが寄せられている。
――『文化祭で同人誌を1000部刷った話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
『変女』の主人公である甘栗千子は突拍子も無いことをするキャラなのですが、文化祭向けに同人誌を作ったらどんな「変なこと」をしてくれるかな??と想像しながら描きました。
ちなみに1000部という数字ですが、これは私が漫画家としてデビューする前にある同人イベントで勢いで同人誌を1000部作ってしまって…しかもイベント当日に24部しか売れなかったという経験がありまして…(汗)。
その同人誌はその後1年ぐらいかけてなんとか全部売れたのですが、とにかく大変だった記憶があるのでこのお話でも1000部という数字にしています。文化祭と同人イベントでは全然別物ですが、1000部という数字の部分だけは実話ベースといっていいかもしれません。
――千子が“千子本”を千冊刷ったとドヤ顔でピースをする場面が面白く、思わず笑ってしまいました。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
おバカなことを本気で真面目にやってる人達が好きなので、そういう楽しさが出せればいいなと思って描きました!
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
「私の童貞」というセリフでしょうか…何年も前になりますが、そこの部分を切り出して当時のTwitterに投稿したところ多くの人に楽しんで貰えて嬉しかった記憶です。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
基本的にキャラクターの掛け合いが好きなので、普段からなんとなくキャラクター同士の掛け合いを頭に思い浮かべてて、そこから楽しんで貰えそうな部分を漫画にしている形です。
――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
わかりやすさ…かもしれません。ぱっと見でなにが起きているのか、キャラクターがどんな気持ちでいるのかなど、読んだときにスッと理解してもらえるように気をつけてはします。
――今後の展望や目標をお教えください。
この「変女」という作品は先日19巻が出たばかりになります。私自身このような長期連載は初めての経験なのですが、これからも楽しんでもらえるようしっかり描き続けたいと思います!
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