ボクシングにのめり込んでいく奈緒“ほこ美”…まっすぐさが応援したくなる<あのクズを殴ってやりたいんだ>

2024/10/23 13:25 配信

ドラマ レビュー

仕事を投げ出した海里に、ほこ美が何度目かの「クズ!」と言うが…


自分にはボクシングは向いていないのかも、と思うほこ美だったが、「続けたら変わる」という母・明美(斉藤由貴)の言葉に背中を押され、頭で理解してから始めるという自分なりの方法であらためて向き合う。すると動きががぜん良くなり、ゆいからも褒められた。

仕事でも担当することになったイベントでボクシング体験を提案したほこ美。海里がカメラマンに決まるが、当日、姿を現さなかった。

探しにやって来たほこ美に、「やっぱり役所の仕事は俺には向いてないわ」と海里。さらに「それに、もうボクシングなんて好きじゃないし、もう関わりたくもない。余計なお世話ってやつ」とまで言った。ほこ美は「クズ」と怒り、「今のあなたは殴る価値もない」とその場から立ち去った。

ほこ美は、海里の「ボクシングは相手を敬うスポーツ」という言葉がずっと心の中にあったのだ。今のクズな海里を殴るためという勢いで始めたものの、何かが変わりつつあるというところだろうか。

実は海里は役所の仕事を自分からやめたのではなく、クビになっていた。海里が7年前にボクシングの試合で対戦した相手が亡くなったことで、陰で「人殺し」とも言われていたことから、役所の仕事には好ましくないと上層部に判断されたのだった。

気になっていた海里の過去を知ったほこ美。今回は、持ち前のまっすぐさでボクシングと今一度向き合う姿が胸を熱くした。演じる奈緒のふとした表情の変化もよかった。最初のへっぽこだったボクシング練習が、頭で理解したことでパンチがスパッと決まる違いも、見ていておぉっと思えた。

7年前の件でボクシングから遠ざかっていた海里だが、ほこ美との出会いでまた近づきそうだったのに離れざるを得なかった。ほこ美がそこにどう関わっていくのか、楽しみだ。

◆文=ザテレビジョンドラマ部