忍術学園に通う忍たまたちの成長を描くアニメ「忍たま乱太郎」の劇場版二作目。夏休みを終えたばかりの忍術学園で、一年は組の喜三太が行方不明になっていることが判明する。手違いで六年生の宿題を当てられてしまった喜三太は、“オーマガトキ城主のふんどしをとれ”という宿題をこなすため、タソガレドキ城と合戦中のオーマガトキ城へと行ってしまったのだ。乱太郎たちは喜三太を救出するため、オーマガトキ城へ向かう…。
もうこれはオールスター勢揃い!とにかく豪華である。タイトルにあるように忍術学園の全員が出動する本作。一作目と同じようにストーリーの面白さや笑いのキレは言うまでもない。オープニングからメタ構造の笑いを仕掛けてくるのだからあっぱれである。
そして何よりも「忍たま」の登場人物ひとりひとりがしっかりとキャラ立ちしていることに改めて驚かされた。こんなにもキャラクターが登場するのに、顔も性格も全く違う。ちゃんとそれぞれの個性が粒だっており、私たち視聴者の記憶に強烈なインパクトを残す。だからこそ、忍たまのキャラクターは皆イキイキしており、私たち視聴者はより愛着が湧くのかもしれない。
「劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段」は、「忍たま」を一度も観たことがない人でも、いち映画作品として絶対に楽しめるはずだ。それだけストーリー構成もしっかりしており、そして“笑い”がある。もちろん、「忍たま」を一度でも観たことがある人たちはより楽しめることだろう。
現在、2作品ともU-NEXTにて配信されている。ぜひ、この機会に見返してみてはいかがだろうか?親子で観ても楽しめること間違いなし。大人になって一人で観ても懐かしく、そしてじわっとあたたかい気持ちになるはずだ。
「忍たま乱太郎」はたくさんの優しさに包まれていることに気付くと同時に、私たちの心もホッとほぐれる。そして私たちの生活もまた乱太郎たちみたいな純粋無垢で真っ直ぐな“やさしさ”と土井先生たちのように大切な生徒たちをまもる愛溢れる“やさしさ”でいっぱいにしたいと改めて思うことだろう。
構成・文=戸塚安友奈
(C)1996・尼子騒兵衛・総合ビジョン (C)映画「忍たま乱太郎」製作委員会
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