10月23日に「NumberTV特別編 ダブル世界戦タイトルマッチ激闘再燃スペシャル 第2夜 井上尚弥vsTJドヘニー」が生配信され、ゲスト出演したWBOバンタム級世界王者・武居由樹選手が井上選手の駆け引きとテクニックに戦慄する場面があった。(以下、ネタバレを含みます)
同番組は、9月3日に開催された「NTTドコモ Presents Lemino BOXING ダブル世界タイトルマッチ 井上尚弥 vs TJ ドヘニー & 武居由樹 vs 比嘉大吾」を、ボクシング通の千原がMCを務め、自身もエアボクシング全国1位という経歴を持つ本望あやからゲストと共に振り返る特番。10月22日と23日の2日間、Leminoで独占ライブ配信し、2日目は井上選手とドヘニー選手の対決を取り上げた。
番組では、ゲストとして武居選手とトレーナーの八重樫東氏が登場。オープニングでは、井上選手の5月の世界戦の前にスパーリングパートナーを務めたという武居選手は「ボッコボコにやられましたね。さすがに凹みました」と苦笑し、「尚弥さんと一緒にリングの上で対峙(たいじ)できたというのはすごい経験になりました。(何が違うのか)分かんないくらいすごくて…。最初のラウンドは少しはやり合えたんですけど、だんだん自分の手数が減っていって、やれることが少なくなってボコボコにされていくという」と回顧。
また、八重樫氏も自身と井上選手とのスパーリングを振り返り「(すごいところを)あえて言えば、見切りの早さ。相手の距離感とか空間の見切りの速さとか、相手の長所とかっていうのを読み取る時間がすごく早いんですよ。それをまず見切ってから、一つ一つ詰め将棋のように潰していく。だから、自分とやっているときはですけど、僕は打ち合いが得意なんですけど、(井上選手は)絶対に僕の土俵には上がって来ない。それを無理やり引きずり込んで僕の土俵で打ち合いをするっていうのが僕の目標だったんですけど、それでも(井上選手は)自分の好きなように打って、好きなときに離れてパンチもらわないみたいな。それが彼のボクシングなので。僕のボクシングはさせてもらえないという」と井上選手の強さを解説した。
ほか、千原が「ちょっとチャンピオンの(パンチを)受けさせてもらっていいですか?」とお願いし、武居選手のパンチを受けることに。武居選手のパンチを受けるたび、千原は「ウォ~! ウォォ~!!」とその強さと重さに驚きの声を上げた後、「君、強いやろ?(笑)」とジョークで爆笑をさらう。
試合の振り返りでは、立ち上がりから両選手の思考や戦略などをひもときながら観賞。武居選手は「思ったより尚弥さんがプレッシャーをかけていたので、ドヘニーを下がらせたなと」とコメントした。
そんな中、井上選手がオーソドックススタイル、ドヘニー選手がサウスポースタイルであるため、終始互いに前足が干渉する中で、3ラウンドでの井上選手が前に置いた左足を、ドヘニー選手が前に置いている右足の内側と外側に交互に置き替える動きを披露した場面では、千原が「あの足、すごいですね。左足。あれやられたら、めちゃくちゃ腹立つやろうな」とテクニックに裏打ちされた駆け引きに思わずうなる。
ドヘニー選手と同じサウスポースタイルの武居選手は、ジュニアから「左足のあの動きって、(相手に)やられたらどういう心境になるんですか?」と聞かれると、「『いやぁ…、止めて』って」と本音を漏らし、スタジオを沸かせていた。
なお、「NumberTV特別編 ダブル世界戦タイトルマッチ激闘再燃スペシャル」は、2日間ともに11月5日(火)昼0:00までLeminoで見逃し配信中
◆文=原田健
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