テレビ大好きイラストレーター・渡辺裕子さんが、お気に入りの番組をかわいいイラストで紹介する連載「いつもテレビをみています」。第29回は「THE MC3」(TBS)をチョイス。
先日、第一回が放送されたばかりの新しいバラエティ番組「THE MC3」。
中居正広さん、東野幸治さん、ヒロミさんという、国民的な人気者の3人を揃えた豪華さにまず驚きました。3人それぞれで一本ずつ番組が作れるのにまとめてしまうなんて、なんて贅沢な。そしてそんな大スターなMC3について、実際は世間の人たちがどう思っているのかをわざわざ知らせてあげるという、番組の説明通り本当に「日本一余計なお世話バラエティ」でした。
街の人たちにMC3についてインタビューすると、40代以上の人は全員3人のフルネームが言える。ところが10代から20代のいわゆるZ世代は、名前も職業もわからない人が多く、「東出?」「タクミ?」なんて答えている。そんな様子を当の本人たちにわざわざ見せるとは、なんて「余計なお世話」なんでしょうか……おもしろいけど。
考えてみたら、ヒロミさんがB21スペシャルだったり、東野さんがコントで体張ってたりしていたのはZ世代が生まれるはるか昔。知らなくても当たり前かも。ついこの前まで「うたばん」で中居さんをみていた気がしていたのに、あれも30年も前の番組。
仕事の内容を変えながら、何十年も第一線で人気者でいられる3人がすごいんですよねえ。
そしてMC3の過去の映像を見た若い人たちが好意的に反応していて、彼らのかっこよさとおもしろさは時代を越えるんだなあとちょっとホッとしました。
芸能人たちに「共演した時一番安心できるMCは誰?」と聞く「余計なお世話ダービー」。共演したみんなに好感を持たれる中居さんが、MCとしては「何を言われるかわからなくて安心できない」と言われてしまうなど、誰が誰に票を入れるのか全然予測できないけれど、その理由を聞けば納得するところもあり。バラエティ番組でゲストに呼ばれた人がどんなことを考えているのか、裏話的なことも聞けて興味深かったです。「安心するMC」として票をいちばん集めた人、結構意外な結果でした。
スタジオゲストからの「以前、こんなことが」というMC3にまつわるお話もおもしろく、もちろん3人もイキイキとトークしていて、ずっと笑いっぱなし。日本一余計なお世話バラエティ、これから毎週の楽しみになりそう。見逃してしまった人はTVerでどうぞ。
■イラスト・文/渡辺裕子
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