――近い未来、もし延命ができる時代になったとしたら、愛する人の死を前にしたらどうしますか?
もちろん、もっと生きて欲しいって気持ちはあると思うんです。それでも、クローンに影響を与えてまで生き延びるのは…。超えてはいけない一線を越えているのかなと思います。でも、クローンではなく、延命が当たり前の時代にはいずれなると思います。
――人間の平均寿命もどんどん延びていますが、近未来には何かしらの延命措置が実現しそうですよね。ところで、今作で感情をコントロールしなくてはいけない役を演じた水原さんご自身は、どう自分の感情と向き合ってコントロールされていますか?
2、3カ月前から瞑想を始めました。私の場合は“無”の境地になるというよりは、自分の中にもう1人の自分がいて、その子の気持ちを「大丈夫だよ」と落ち着かせる感覚でやっていたら、コツが掴めました。
毎朝、モーニングルーティンとして15分やっているのですが、雑念を消す特訓をしている感じです。同じことをグルグル頭で考えていたことがなくなるので、スッキリします。自分の頭の中のお掃除みたいな感じです!
――2、3カ月で習得できるのは、すごいですね。
やればやるほど面白くなっちゃって。悩んだり、執着したりする自分を自分で客観的にみつめるような感覚で、「こんなことずっと考えていて、嫌だったよね。大丈夫だよ、もう手放していいよ」って自分の心に話しかけているうちに、不要な感情をリリースできるようになりましたし、より自分を肯定できるようになりました。私は朝やっていますが、夜寝る前にやれば、より深くリラックスできるんじゃないかな。
――ため込んだいらない感情を手放すことで、自分らしく生きていけそうな気がします。
せっかく自分として生まれてきたので、自分ができることを最大限にやって、少しでも、周りの人や自分の作品を観て下さった方たちにポジティブな気持ちになってもらえる生き方ができたらいいなと思います。私を見た方が、うれしい、楽しい、ハッピーだなという感情になる人間になれたらいいですね。
取材・文/福田恵子
撮影/梁瀬玉実
スタイリスト/小蔵昌子
ヘアメイク/池田奈穂
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