<BLEACH 千年血戦篇-相剋譚->浮竹十四郎役・石川英郎が語る作品への想い「“明るさ”を隠し“責任感”も持って演じた」

2024/10/25 18:00 配信

アニメ インタビュー

石川「浮竹のことは決して忘れないでください」


――「BLEACH」のセリフで惹かれたものを教えてください。

それをいいますか(笑)。今の護廷十三隊の隊長で卍解していないのは浮竹だけなんですよ!なので、一度でもいいから「卍解」って言いたかった(笑)。アフレコでも、アニメを観ても色々な人の「卍解」を聞いているんですよ。森田に至っては、何度「卍解!」を聞かされたことか(笑)。本当にうらやましかったです。

それと記憶に残るセリフを挙げるなら、志波海燕が亡くなるときに浮竹がルキアに語った「戦いには二つあり 我々は戦いの中に身を置く限り 常に それを見極め続けなければならない 命を守るための戦いと 誇りを…守るための戦いと…!」(コミックス16巻135話)というセリフ。

僕の中でこのセリフは、浮竹十四郎というキャラクターを表す重要なセリフだと思っていて、浮竹が一番大事にしていることなんだなと思っています。一番聞かせたい人間に聞かせられたという意味で、「相剋譚」の第29話でもこのセリフがあったことがものすごく嬉しかったですね。

――「BLEACH」で好きなキャラクターを教えてください。

浮竹と言いたいところですが、僕は山じい、“元柳斎先生”が一番好きなんです。護廷十三隊の総隊長として“自ら犠牲にしてでも、すべてを護るために戦う男”というところがかっこよくて。ずっと浮竹と京楽でコンビを組んでいますけど、山じいはその上にいる御仁ですから。

2人とも山じいの“信念を貫き通す”というその背中を追いかけていて、師匠みたいな存在。浮竹もずっと、ものすごく尊敬していたと思います。

――浮竹十四郎というキャラクターを一言で表すとするなら、何と表現しますか?

一言で言い表すのが難しいキャラクターでもありますが、登場してからこれまでの浮竹を振り返って僕が思うのは「対(つい)」です。「対」というのは、斬魄刀「双魚理」にも当てはまりますし、京楽との関係性も「対」になるのかなと思っています。隊長として浮竹には浮竹の強さ、京楽には京楽の強さがありますが、2人が協力したときにそれぞれの力に加えて更なる力を生み出すことができると思うんです。

もしもの話ですが、浮竹が病弱でなかったとしたら、山じい亡きあとの総隊長は京楽と浮竹の2人で支え合って担ったのではないかと想像してしまう。それくらいに2人の関係は運命のような特別な関係だと思います。それと個人的に、「双魚理」と京楽の斬魄刀「花天狂骨」が並んだ、二刀一対の原作の絵がすごくかっこよくて好きです!

――最後に、ファンに向けて一言お願いします。

約20年前からアフレコを担当させていただいた作品が、10年振りにアニメ「千年血戦篇」となって再開しました。原作が完結している中でアニメ『BLEACH』が最後まで描かれるのは、ファンの皆様の「アニメの完結を楽しみに待っている」、「最後までアニメで見たい」という強い想いがあったからこそだと思います。

そして、原作「BLEACH」を読破された方はご存知かと思いますが、これから波乱の物語が展開されますので、アニメ「千年血戦篇」も最後まで堪能していただけたらと思います。そして、浮竹のことは決して忘れないでください。いつかまた登場する……という気持ちでいますので(笑)。