恋愛に悩む10組20人の男女が、初対面の相手と結婚するというオーストラリア発の実験的番組「マッチングの神様 ~結婚実験リアリティ~」。動画配信サービス・Huluではシーズン1~5までを見放題配信中で、“疑似恋愛は本当の恋になるのか”を追っている。今回はその中から、“同性同士の揉め事”も描かれるシーズン3の見どころなどを振り返っていく。
「マッチングの神様」は、オーストラリアで2015年から製作公開された恋愛リアリティーショー。シーズン3でもオーディションに合格した男女が集められ、プロが独自の理論により2人をマッチングさせていく。前シーズンよりお馴染みの人間関係の専門家、ジョン・エイケンとメル・シリングに加え、本シーズンからは認定臨床性科学者でベストセラー作家のアレッサンドラ・ランポーラが加わった。アレッサンドラはカップルセラピストということもあり、参加者にスキンシップの大切さを教えていく。
専門家によりマッチングさせられたカップルたちは、初対面で結婚式を執り行い、“交際0日婚”という特殊な環境下で“真実の愛を育むことができるのか?”を検証する。登場する参加者は、子供を強く望む39歳の独身女性やオタク気質な男性、元プロスポーツ選手などさまざま。それぞれが事情を抱える中、“真実の愛”を求め、結婚相手と、そして自分自身の人生と向き合っていく様子は見どころの一つだ。
シーズン3は全32話という長尺の中で、まずは同性同士が挙式前に集まり知り合う機会を作る。そしてプロがマッチングさせた相手と挙式を行い、翌日には新婚旅行に出発。パートナーとの仲を深め、共に結婚生活を送っていく。それ以降は1週間ごとに、パートナーとこの先やっていけるかどうかを“残る”か“去る”で判断し、誓いを立てる“誓約式”を行う…というジェットコースターのようなスケジュールとなっている。
オーストラリア全土から集められたカップルはいずれも同じ屋根の下で暮らし、自分たちのこれまでの経験を全員の前で告白する。その後はすべてのグループの前で2人の結婚生活をさらけ出していく。個性豊かな参加者が集まる中、やはり発生するのは数々のトラブル。それでも、幸せな結婚生活のための周囲や自分自身と向き合う姿がリアルに描かれている。
10組近くのカップルが参加するシーズン3で注目したいのは、ラジオ局アナウンサーのブライスと、職場トレーナーのメリッサのカップルだ。
メリッサは“誰かと繋がっていたい”と常に考え、人に拒絶されるのが怖くて自分に自信がない女性。実は1歳の時に父親に捨てられたことが今でもトラウマになっており、その後男性に置き去りにされるのが怖くて人と向き合うことを避けてきた。最初の同性同士のパーティーでも、「今すぐ逃げ出したい」と話す一方で、自分を変えたいとも強く思っていた。
そんなメリッサは、披露宴の際にマッチング相手のブライスから、“つい半年前まで5年交際し、婚約していた彼女がいた”という事実を聞かされる。過去の恋愛を切り捨て前向きにプログラムに参加するブライスを見て、“なぜ切り替えられるのか”とメリッサは混乱気味。しかも結婚した直後、メリッサはブライスに「タイプではない」とバッサリ言われていた。作中では、自信を失ったメリッサが「あなたとはダメかもね…」とこぼしてしまうシーンも。その後も、仲直りをしては恋愛系の話になると喧嘩を繰り返す2人。
一方のブライスは、正義感の強さから“強めの言葉”が飛び出してしまうこともしばしば。パートナーに対して失礼な言動を取った同性の参加者に対し、ブライスは全員の前で「お前は社会のクズだ」などと責め立てた。これに対し他の参加者からは、“なぜ他人事にここまで首を突っ込むのか”と批判的な意見も多く、これにはメリッサも庇いきれない様子だった。
正義感が強くメリッサを信頼するブライスに、果たしてメリッサは心を開くことができるのか。そしてブライスは、心から人を信用することが難しいメリッサの運命の相手なのか…2人の恋の行方に注目だ。
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