コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、漫画家の黒江S介さんが手がけた『漫画家さんと担当さん』に注目しよう。
同作は題名の通り、漫画家と下読みした担当編集によるやり取りをコミカルに描いた一作。黒江S介さんのX(旧Twitter)に投稿されると、約9000もの「いいね」が寄せられている。作者である黒江S介さんに『漫画家さんと担当さん』を創作したきっかけについて話を伺った。
ある日、漫画家の「霧雨」が持ってきた漫画を下読みする担当編集の「中尊寺」。中尊寺は「これはかなりの問題作ですよ」と前置きしつつ、「めちゃくちゃつまらん」と指摘するも、霧雨は「ちょっと難しかったかな?」とはぐらかす。
そして、霧雨につまらない理由を尋ねられると、「コンセプトとか説明されても『は?』って感じ」「完全に雰囲気漫画」「結論 つまらん」とズバズバ指摘する中尊寺。さらに、自分に合った作品を描くようにアドバイスを送るが、強情な霧雨はそれを聞き入れずに反論を続ける。
それでも中尊寺は「自分と見つめ合って下さい」「全てを曝け出して下さい」と投げかけ、霧雨の本音を引き出そうと試みる。すると、霧雨は「私の…」「本心は…」と喋り出し――。
2人のコミカルな言葉のかけ合いに対し、読者からは「本音のところ曝け出しすぎてて笑った」「めちゃくちゃかっこつけてた作品を描いているのに、コテコテのギャグマンガが得意な霧雨が尊い」といった反響が上がっている
――『漫画家さんと担当さん』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
仕事の原稿の合間の息抜きとして描き始めました。特に何が描きたい、と言うのはなく、なんとなく頭にあったネタを描き出した感じです。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
霧雨の前時代な服装とか髪型、なんとなくズレた反応でしょうか…。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。
中学時代の読書感想文コンクールに入賞したことをいまだに誇らしく思ってナメた態度を取っている霧雨と、それに辛辣に突っ込む中尊寺の図です。
――作中の後半で漫画家の霧雨が吐き出した本音は黒江さんの感情も反映されているのでしょうか?
私は「絶対にこうなりたい」などの願望がほぼない人間なので、自身の感情を反映させたというわけではないのですが、一方でそういう本音を素直に吐き出せる人に憧れている部分はとてもあります。
――今後の展望や目標をお教えください。
少人数であれ、刺さる人には刺さる漫画を描けたら良いなと思っております。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
現在、「講談社good!アフタヌーン」にて『タイマド~タイムスリッパーおもてなし窓口~』という作品を連載させていただいております。市役所にタイムスリッパーをお世話する窓口があったら~という設定の架空のお仕事漫画です。楽しく描かせていただいておりますので、どうぞお読みいただけると嬉しいです!コミックス1巻も来年の頭頃に発売予定です。
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