沸き起こる“いのりんコール”を受けてのアンコールでは、水瀬が自身考案のオリジナルキャラクター“くらりちゃん”フロート(フレンチバージョン)に乗って登場。
アリーナを回遊しながら「Step Up!」と「笑顔が似合う日」をファンのそばまで近づいて会場中に隈なく届ける。手を振ったり、指ハートを作ったりと、熱狂するファン1人1人に目を合わせてレスを返す姿からは、彼女のファンに対する愛が伝わってくる。
その後のMCで、FCイベント「いのりまち町民集会2025」の開催と、本公演の模様が11月29日(金)にオンライン配信されることを発表し、名残惜しい気持ちもありながら最後の曲へ。「私たちはいつでもこの旗の下、待ち合わせできますよね?」と約束を交わすと、自身のラジオ番組「水瀬いのり MELODY FLAG」(文化放送)のテーマソング「MELODY FLAG」を歌唱。
タンバリンを手にしながら、客席に向けて大きく手を振ったり、バンドメンバーのそばに近づいたりと、伸び伸びと歌う姿にも喜びがあふれている。ラストはツアー7公演目ということで、会場のみんなで7回ジャンプをして盛大にライブを締めくくった。
だが、この日はツアーファイナル。会場からの「もう1回」コールを受けて、最終日だけのダブルアンコールへ。MCで「自分らしく、自分のままでいいんだって、ここ数年すごく思えたり、言っていただけたりしていて」「本当に続けてきて良かったなと思います」と語り、あらためてファンに向けて感謝の気持ちを伝える。
だが、しんみりした楽曲では終われないとのことで、彼女の「皆さんまだ腕も回せそうですし」という言葉に、次の楽曲を察知したファンから大歓声が起こる。「私のライブの始まり、1stライブのタイトルにもなったこの曲で、次の未来に出発しましょう!」と告げて歌われた、この日だけの特別な楽曲は「Ready Steady Go!」。
彼女のライブでは定番のタオル楽曲で、アリーナ中がタオルを回して大合唱する光景は壮観。水瀬はステージの左右をダッシュしながら「(タオルを)回して―!」と会場をあおって回り、互いに持てる限りのエネルギーを出し尽くしてツアーファイナルを完走。
最後のあいさつで、「この先も皆さんに会える機会が待っていますので、今日の思い出を大切にブックマークして、また未来で皆さんと一緒に新しい思い出をブックマークできる日を楽しみにしているので、皆さんそのときはぜひ会いに来てくれたらと思います」とファンに伝えた水瀬。
今の彼女の伝えたい思いを形にすると共に、アーティスト活動10周年イヤーに向けての期待をさらに大きくさせてくれる、心温まるツアーとなった。