チ・チャンウク、キス上手な“アジアの貴公子”から傷だらけの“裏社会のボス”へ…変わり続けるスター俳優の軌跡

2024/11/07 07:10 配信

ドラマ コラム 動画

「江南Bサイド」場面写真(C) 2024 Disney and its related entities

ロマンスからノワールへ…イメージの大転換


同時に、2013年の初演から出演する創作ミュージカル「あの日々」をはじめ、ミュージカル作品にも度々出演している。ミュージカル形式のドラマ「アンナラスマナラ -魔法の旋律-」(2022年)では、シルクハットにタキシード姿が麗しい魔術師役で数々の劇中歌を歌い上げ、貴公子っぷりを遺憾なく発揮した。

ロマンスの名手として人気を博したチャンウクだが、近年はイメージをガラリと変えたハードな役柄が続いている。

2023年のドラマ「最悪の悪」で演じたのは、麻薬カルテルに潜入捜査する刑事パク・ジュンモ。正義と悪のはざまで葛藤するジュンモの心の機微を繊細に演じる一方、反社会組織の一員になりすますシーンではバイオレンスアクションにも挑み、新たな境地を開いた。強烈な狂犬ぶりが話題を集めた映画「リボルバー」(2024年)、約10年ぶりの時代劇で、ひげを蓄えた高句麗の王コ・ナンムをカリスマたっぷりに演じたドラマ「于氏王后(原題)」(2024年)も、アジアの貴公子とは似ても似つかない威圧感あるキャラクターだ。

そうした近年の作品選びはまるで、アジア中で人気を博したロマンス俳優のイメージ定着を避けようとしているかのよう。「最悪の悪」の会見でも「俳優として、似たような役ばかり演じているわけにはいかない」と、決意表明のような言葉を残している。

チ・チャンウク 「江南Bサイド」会見より(C) 2024 Disney and its related entities

「チャンウクさんの悪党としての顔も見てみたい」


主演最新作「江南Bサイド」も、チャンウクの俳優人生の中でのそんな新たな流れの中の一作だ。本作は、江南で失踪した“クラブのエース”を捜索する刑事と検事、そして江南を牛耳るミステリアスな雰囲気漂う謎の男が、江南の闇に隠れた事件を追うノンストップ・サスペンス。「第29回釜山国際映画祭」ではオンスクリーンセクションの招待作に選ばれるなど、世界中から注目を集める作品だ。

クラブや繁華街が立ち並ぶ混沌とした夜の江南を舞台に、 エリート刑事カン・ドンウ(チョ・ウジン)や検事ミン・ソジン(ハ・ユンギョン)、そしてチャンウク演じる謎の男ユン・ギルホが、謎の女性ジェヒ(キム・ヒョンソ)を探してスピード感あふれる追跡ゲームに足を踏み入れる。ジェヒの失踪と、立て続けに起こる女性の連続行方不明事件の関連は…。それぞれの思惑が交差し、ストーリーは予測不能な展開へと進んでいく。

脚本も担当したパク・ヌリ監督が、チャンウクのキャスティングについて「チャンウクさんの悪党としての顔も見てみたい。この作品で、私が彼の違う一面を見出せるのではないか」と語っていたことからも、チャンウクが今作でこれまでにも増して新たな一面を見せてくれるのは間違いなさそうだ。