「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの最新作「ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い」が12月27日(金)に公開。11月11日には「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」(2002年)の上映と合わせてファンイベントが開催され、新作で主人公の王女ヘラを演じた小芝風花、シリーズの大ファンであるLiLiCo、新作を手掛けた監督の神山健治が登壇した。
2004年の「王の帰還」から20年の時を経て公開されるシリーズ最新作「ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い」。J・R・R・トールキンの原作「指輪物語 追補編」に記された、始まりのエピソードの映画化作品となる。
まずは、実写映画のシリーズ3部作についての話題になり、公開当時プロモーションに勤しんでいたというLiLiCoは「世界中でプレミアが行われていて、一緒に飛び回って、ほとんど日本にいなかった。キャストと仲良くなり過ぎて、家族よりも会ってたくらい」と振り返り、「当日は本当に熱かったし、『ロード・オブ・ザ・リング』祭りだった」としみじみ。
公開当時4歳だったという小芝は「今回、吹替の役が決まってから見ましたが、映像の迫力がすごくて、大きいスクリーンで見たかったと思った」と語り、神山監督は「公開当時はアニメの監督になったくらいのころ。大ファンで初日に見にいったと思う」とファンの一面が垣間見せる。
ヘラ役に関して、小芝が「最初、話を頂いたときは即答したが、よくよく考えたらファンの方が多くいらっしゃる作品に私が参加して良かったのか不安に駆られた」と当時の思いを明かすと、神山監督は「TVなどで拝見していたが、(小芝さんは)芯の強い方だって思って、そういう本人のパーソナリティは声に乗ってくる」とキャスティング理由を明かす。
また、小芝は「ヘラは格好良い女性。年齢ならではの弱さもありつつ、強さもあって。普段、演技をするようにアフレコすると人間の声になってしまうと思い、アニメの表情と声のテンションの違いを勉強しました」と事前準備に励んだそう。小芝の演技について監督は「第一声から素敵だった」と賞賛し、LiLiCoも「声を聞かせてもらったが、すっごく良かった。全く素人じゃない!」と太鼓判を押す。
そして、LiLiCoが吹替キャストとして本作に参加していることが判明。演じたのは全部で4役に及び、LiLiCoは「いても立ってもいられず、一言でいいからと自分からやりたいと言いました!」と熱烈アピールしたことを告白。
「男の役でもいいから!って言ったら本当に来ちゃって。女性2人、大人男を2人だったんだけど、男役できないかもって監督に謝ったくらい…でも当日、馬鹿力を出したら出ました!」とアフレコを振り返る。
それに対して、神山監督は「素敵でしたし、言わなければ分からないと思う。それくらい、うまく演じ分けていた」と絶賛。LiLiCoは「翌日、声出ませんでした(笑)」と全力で演じたことを話す。
あらためて、話は最新作「ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い」に戻り、各々の注目シーンについて小芝は「ウルフと戦うシーンは、各々に覚悟を決めての戦いに熱くなりました。負けたら国が滅ぶという覚悟がすごかったです!」と戦闘シーンの迫力を語った。LiLiCoはサルマン登場のシーンを挙げ「『ロード・オブ・ザ・リング』につながるところがいい!知ってる世界がそこにあるのが、すごく素晴らしくて…」とファンにとって欠かせない重要シーンを熱弁する。
神山監督はヘルム王をピックアップし、「ヘルム王は原作では内面まで描かれてないけれど、映画の中でどういった人間性だったかを掘り下げて描いている」と注目シーンとして語ると、小芝も「ヘルム王の子どもたちに対する愛情がうるっときました」と同調した。
イベント後半では、日本から世界へ挑戦する本作と絡めて、それぞれが“年末までに挑戦したいこと”をフリップで発表することに。小芝は「ゲームのオーバークックに対戦機能があるらしく、妹にもすすめて対戦しようって相談しているので、年内には1回対戦したい!現場でも要領が良くなるんです(笑)」と熱弁。
興味津々のLiLiCoは「ずっとゴラムの声をやりたいって言い続けているんだけど…今はお互い忙しすぎるので、“小田井(夫・小田井涼平)とチューかハグしたい”!オキシトシンを出すために2人で何か一緒にしたい」と素敵な夫婦愛を明かす。
神山監督は「“休憩”です。ここまで怒涛のキャンペーンもありつつ、やらなきゃいけないことがたくさんあって。休みも挑戦しないと取れないので…」と話し、2人から労いの言葉が掛けられる。
最後に、小芝は「今日は本当にありがとうございました!ファンの方はもちろん、シリーズを知っている方も知らない方も楽しめる作品なので、ぜひたくさんの方に広めてほしい」と力いっぱい呼び掛ける。
LiLiCoは「風景が実写じゃないかというくらい美しくて、監督に本当にアニメか疑ってしまうほどきれい。素敵な物語なので、最高のお正月映画だと思う。シリーズをまだ小さい画面でしか見たことない方も、大画面で楽しんでほしい。ぜひ私を探してみてください(笑)」とアピール。
神山監督は「あのときの感動をもう一度体感してほしいと思ったし、それができなければアニメ化する意味がないと思った。文字通り、スタッフと共に命懸けで作りました。この作品1本だけでも完結するし、シリーズ作品としても楽しんでいただけると思います。こんなに早く見てほしいと思う作品はなかなかない。吹替版もぜひ楽しんでほしい」と、熱い思いと共に締めくくった。