「魔進戦隊キラメイジャー」(テレビ朝日)で主演をつとめ、一躍注目を浴びた小宮璃央。活動はドラマだけでなく舞台にもおよび、12月13日(金)より上演される『演劇【推しの子】2.5次元舞台編』にも期待が寄せられている。そこでいまや注目の人となった小宮に、尊敬する俳優とのエピソードやプライベートの話、さらに今後の目標を聞かせてもらった。
――俳優の道に進もうと決めたきっかけは?
記憶が定かではないのですが、小さい頃から人前で何かを表現したいというのは、幼いながらに思っていたみたいですね。小学校の卒業文集の将来の夢の欄も、「俳優」と書いてました。
16歳のときにオーディションを受けて合格した『魔進戦隊キラメイジャー』で本格的に演技の仕事を始めてから、俳優をやっていきたい気持ちが自分の中できちんと芽生えました。
――これまででターニングポイントになった作品や出会いなど、転機になったエピソードがあったら教えていただきたいです。
やっぱり「キラメイジャー」ですね。初めてのドラマ作品、しかも主演で、1年も同じ役をやり続けることはなかなかないと思いますし、ひとつの作品で役をまっとうできたことは今でも力になっていて、ターニングポイントになったと思います。
芝居だけでなく、アクションやアフレコなど、一般的なドラマの現場ではできないようなことをたくさん経験させていただいて、自分のいろんな可能性を見いだせた作品でした。戦隊作品は、感情を強く表現するんですよね。終盤に向けて、仲間を失った怒りだったりと、そういった感情表現の芝居を特に学ばせていただいたなと感じます。
――「キラメイジャー」のメンバーはとても仲がよかったと聞きます。放送から4年たった今でも連絡をとることはありますか?
年2回はメンバー全員で集まっています。夏はバーベキューをしたり、年末年始には忘年会や新年会を開いたりして、今でもみんな仲良しですね。
水石亜飛夢くんとは昨日も2人で会っていて、仕事では先輩ですし年上ですが、プライベートでは友達みたいな感じです。寒くなった今の時期は、どちらかの家で鍋を食べたりしています。
――ハードなスケジュールをこなしているかと思いますが、リフレッシュする方法はありますか?
最近はサウナですね。週に1回は行ってます。時間に追われない、ゆっくりとした空間に1人で何も考えずにいるとリフレッシュできます。
サウナは田村心くんや、猪狩蒼弥くんと行くこともあります。一時期は毎週のように行ってましたね。友人と行くときは、サウナで話すことはほぼないんですけど、何も話さなくても居心地がいい関係だし、サウナ後のごはんが楽しみですね。
――サウナ後の食事では、どんな話をされるんですか?
「最近忙しそうだね」くらいで、あまり仕事の話はせずに、互いのプライベートの話が多いです。仕事とプライベートはできるだけ切り分けたくて、プライベートは素の自分に戻って充実しているからこそ元気になるし、お仕事をまた頑張ろう!って思えますね。
――仲良しの俳優さんの中でも、特に刺激を受ける人はいますか?
高橋文哉くんです。高校生の頃からずっと仲良くしていただいている先輩なんですが、一つひとつの作品に全力で挑むストイックさを本当に尊敬しています。
作品に向けてクランクインする前にきっちり体作りをしたり、芝居に限らず雑誌の撮影のために食事制限をしたりと、役になりきる姿がすごく格好いいなと思います。
――高橋さんに演技の相談をすることもありますか?
まさに今「全領域異常解決室」(フジテレビ)の現場で常に悩んでいて、文哉くんに連絡しました。自分が一番若くて、スキルがないのも分かっているんですけど…藤原竜也さんやユースケ・サンタマリアさんといった大先輩の演技を真似しようと思ってもできなくて、悔しい思いしかしてないんです。
勝手に焦って勝手に緊張しているんですよね。クランクインのときなんて、足が震えてしまって。雰囲気に飲まれるってこういうことなんだって思ってしまうくらい、先輩方の芝居の厚みを感じて、緊張がバレないようにどうにかせりふを言うのが精いっぱいだったんです。
――重い悩みのように感じますが、高橋さんはどんなアドバイスをくれたんでしょう?
気付いたら1時間くらい文哉くんに電話して、相談に乗ってもらっていました。緊張してせりふのテンポが早くなりすぎて、説得力がなくなっちゃって、うまくできない自分が悔しい…って。
文哉くんからは「緊張をなくすことは今すぐできないし、なくなることもないかもしれないけど、慣れることはできる」と。でも、「緊張に慣れ始めた頃には作品が撮り終わってるぞ」って。そうして「自分勝手な緊張のせいで作品の価値を落とすくらいなら、緊張をどうコントロールして役柄にアプローチできるか考えるのが、役者じゃない?」と言ってくれたんです。
おかげで、僕は緊張をなくす方法ばかり考えて、芝居をおざなりにしていたことに気づけたんです。いかに自分勝手だったのか、ハッとしました。芝居を通してどうアプローチするのか、緊張をどうやって芝居に活かすのか、常に考えるといいよと文哉くんに言われたことで、すごく納得して、次の日から肩肘はらずに撮影に挑めました。
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