知ってた?真田広之は“マーベル映画”でも存在感発揮 ウルヴァリンと激しいバトルも

2024/11/19 11:10 配信

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真田広之※2024年ザテレビジョン撮影

2024年2月に配信がスタートし国内外で大きな反響を呼んだドラマ「SHOGUN 将軍」(ディズニープラス)。真田広之がプロデューサー・主演を務めた同作は米・テレビ界のアカデミー賞ともいわれる「第76回エミー賞」にて作品賞、主演男優賞、主演女優賞などの主要部門を総なめにし、現在日本では第1話、第2話が11月16日から23日(土)までの8日間限定で劇場上映も行われている。そんな真田だが、実は“マーベル”の映画作品でも存在感を見せているのはご存じだろうか? ちょうど真田とも“因縁”のあるウルヴァリンが登場する「デッドプール&ウルヴァリン」が11月12日から配信開始したということで、改めて振り返ってみよう。

“ウルヴァリン3部作”の2作目に登場


一つは2013年公開の「ウルヴァリン:SAMURAI」だ。ヒュー・ジャックマン演じる“ウルヴァリン”といえば、最新作「デッドプール&ウルヴァリン」でデッドプール(ライアン・レイノルズ)と丁々発止のやりとりを見せて話題となっているが、この「ウルヴァリン:SAMURAI」は「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」(2009年)、本作、「LOGAN/ローガン」(2017年)の“ウルヴァリン3部作”の2作目となる。

1945年、原爆が落とされた日本の長崎にいたローガン(ウルヴァリン)は、体を張って青年将校・矢志田市朗を助けた。それから何十年もたった後、矢志田は大企業の総裁となっていて、老いて命も尽きようという時に、部下を使ってカナダの山奥で暮らしていたローガンを日本に呼び寄せた。命を救ってくれたお礼として、不老不死のローガンを“生き地獄”から解放することを伝え、亡くなった。葬儀の最中、矢志田の孫・マリコが謎の武装集団に襲われるが、ローガンが彼女を助け出し、矢志田の別荘がある長崎まで同行することに――。

真田は、ローガンと敵対する矢志田の息子・矢志田信玄役で出演。薄暗い日本家屋の中でのバトルは大きな見どころとなっており、ウルヴァリンの両腕の“爪”に対抗し、真田演じる信玄は日本刀2本の“二刀流”で対抗。CGでごまかすことなく展開した殺陣のシーンで、美しい剣捌きを見せてくれている。

同作の来日記者会見時には、ジャックマンが真田のことを敬意を込めて“日本の国宝”と表現し、真田もまた彼を“オーストラリアの国宝”とした上で「(お互いロケで)傷つけなくて良かったです。少しでも傷つけていたら役を降ろされていたので、この場にいられて幸せです」とジョークを交えて笑い合うなど、激しいアクションシーンは互いに信頼し合っているからこそ生まれたことをうかがわせた。

真田広之※2024年ザテレビジョン撮影

「アベンジャーズ/エンドゲーム」ではヤクザ役


もう1作は2019年公開の「アベンジャーズ/エンドゲーム」。この作品は、最凶最悪の敵“サノス”によって人類の半分が消し去られ、最強チーム“アベンジャーズ”も崩壊。失われた35億の人々と仲間を取り戻すために、わずかな希望を信じてアイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーらが再集結し、世界を救うために最後の戦いに挑むという物語が展開する。

真田はマーベル・スタジオから直々のオファーを受け、この作品で唯一の日本人キャストとして、東京でのシーンに登場。雨に烟る東京の街で、真田演じる黒いコート姿のヤクザ“アキヒコ”が“ローニン”となったクリント・バートン(ジェレミー・レナー)と交戦する。雨に濡れながらも、ここでも美しい剣捌きを見せ、彼にしかできない演技で見るものを引き付けている。

トム・クルーズと共演した「ラスト・サムライ」(2003年)、ブラッド・ピット主演の「ブレット・トレイン」(2022年)、キアヌ・リーブスの「ジョン・ウィック:コンセクエンス」(2023年)などで、ハリウッドスターとの共演作が多い真田だけに、「ウルヴァリン:SAMURAI」「アベンジャーズ/エンドゲーム」でもその存在感が際立っている。

ハリウッドでも活躍の場を広げていた真田をして「アベンジャーズ」シリーズへの参加には「夢がかなった瞬間だった」と、同作のワールドプレミアでも語っていただけに思い入れは相当強かっただろう。「SHOGUN 将軍」を見た後に、改めてマーベル2作品での真田の活躍に注目するのも面白い。

2024年夏に劇場公開したばかりの「デッドプール&ウルヴァリン」ほか、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品はディズニープラスで配信中。

◆文=田中隆信

真田広之※2024年ザテレビジョン撮影