――演じられる役の印象、黒井雪子役を演じることへの意気込みを教えてください。
登場人物全体においては、アンパンマンに登場するキャラクターたちを想起させるような人物名になっており、キャラクターイメージが湧きやすい印象を持ちました。主人公ののぶさんに立ちはだかる壁として登場させていただきますので、非常にやりがいのある役です。パワフルに気合を入れて演じていこうと思っております。
――連続テレビ小説“朝ドラ”の印象はいかがですか?
初めて“朝ドラ”に出演させてもらいますので、個人的には緊張しつつも、みなさんと作りあげていく時間を楽しんでいけたらと思っています。
“朝ドラ”は、お子さんから御年配の方まで幅広く愛されているドラマのイメージがあります。月並みではありますが、朝から皆さんに元気と勇気を与え、主人公をなんだか応援したくなる、そんな印象があります。
――やなせたかしさんの作品のイメージや、好きなキャラクターを教えてください。
やなせたかしさんといえば、「アンパンマン」ですが、個人的には「チリンのすず」という作品も大好きです。好きなキャラクターは「チーズ」です。小学生のときによくモノマネをして遊んでいた思い出があり、チーズ推しでいきたいなと。
――高知の印象はいかがでしょうか?
高知には大学時代の友人がおり、その友人が発していた土佐弁がとても好きで印象に残っています。わたしは富山出身なのですが、富山弁と土佐弁が似ていると言われたこともあり、非常に親近感を持っております。いつか旅で訪れたい街です。
――演じられる役の印象、座間晴斗役を演じることへの意気込みを教えてください。
まず、この作品に出演できることをとても光栄に思います!36年前「それいけ!アンパンマン」のばいきんまんのオーディションには落ちたものの、めいけんチーズ役としてレギュラーになれたことに感謝です。
座間晴斗は、やなせ先生の恩師がモデル。型にとらわれず本質を見抜き、学生たちに真の自由を説く、当時としては希少な先生だと思います。ドラマでは、ひょうひょうとしながらもユニークでおちゃめな面が加わっているような…。やなせ先生への感謝を込めて、この役に全力で取り組みたいと思います!
――連続テレビ小説出演歴・出演作品での思い出や“朝ドラ”の印象はいかがですか?
初出演は「半分、青い。」(2018年)で1シーンのみの医師役でした。初“朝ドラ”の緊張を悟られないように必死だったことを記憶しています。2度目は「なつぞら」(2019年)で活弁士で声優の豊富遊声役。ドラマは常に不安と緊張でいっぱいなんですが、アテレコシーンだけは楽しく演じられたと思います。
3度目は「おかえりモネ」(2021年)で気仙沼市観光課課長役。「宮城が舞台の“朝ドラ”で宮城弁で芝居がしたい」という夢が叶いました。震災を扱った作品ですので、本当にたくさんのことを考えさせられ、一生心に刻まれる作品となりました。小道具だった「課長 遠藤克敏」の名刺はいつも財布に入ってます。
――やなせたかしさんの作品のイメージや、好きなキャラクターを教えてください。
「やさしく、ユーモアにあふれ、誰にでも楽しめる。その中にこっそり、やなせ先生の深い人生観が込められている」そんなイメージです。アニメ放送開始から担当している『チーズ』『カバお』『かまめしどん』はもちろん、増岡弘さんから引き継いた『ジャムおじさん』も好きを超えた大切なキャラクターです。「ひもじい人を助けたくてパンを焼く」まるで先生の代弁者のようだと感じます。
せっかくですので自分がやっていないけど好きなキャラクターを。
・でんでん一座の花形『だいこんやくしゃ』
・愛情深く育てた野菜を涙ながらに提供する『おくらちゃん』
・考えてるのと逆の事を言う『ようせいバック』
・接着剤の銃でなんでもくっつける『ザーマス・ボンド』
・マナーに厳しい『ヨーカンマダム』
・悩んだってしょうがないと歌う『ショウガナイさん』
それと、やなせ先生がお亡くなりになってから生まれたキャラクターなんですが『ベンチさん』も大好きです。誰かが「座りたい」「休みたい」と思った時に、そっと寄り添い座ってもらうために旅をしているベンチさん。まさに“やなせイズム”の結晶のようなキャラクターだと思います。
――高知の印象はいかがでしょうか?
1996年「アンパンマンミュージアム」オープンの際に高知県香美市を訪れました。自然あふれるすてきなところで、やなせ先生の郷土愛を強く感じました。パーティーで振る舞われた大量のカツオのたたきに「これが本場の味かぁ!いくらでも食べられる!」とカバおばりに興奮したのを覚えています。
これまでヒロイン・のぶと嵩のそれぞれの家族関連の皆さんを発表させていただきましたが、今回は二人が学生時代に出会う主な人々です。嵩にとっての初めての親友・健太郎役に高橋文哉さん。彼の可能性にあふれた存在、その更なる可能性をこの「あんぱん」で今までとは違った一面を世に見てもらいたいという思いでオファーさせていただきました。嵩とのコンビだけでなく、恋の行方にも注目して見ていただきたいです。
のぶの幼なじみ・うさ子役の志田彩良さんは、ヒロインオーディションに参加していただいたことがキッカケで、透明感と誠実な人柄にひかれ、ご一緒させていただきたいと念願かないました。薙刀(なぎなた)の描写もあり熱心に稽古を積まれているのでお楽しみに。
のぶが通う女学校の山下先生役には高知出身のソニンさん。ご当地の高知を訪れるたびに、ソニンさんの出演を心待ちにしている地元の皆さんの声を多く聞き、その期待に応えたいとお声掛けさせていただきました。女学校卒業後にのぶが入る女子師範学校の黒井先生役には、かつて教師を目指されていた時期もあるという瀧内公美さん。厳格でのぶにとってある種の壁として立ちはだかる教師を演じていただきます。ここまでの4名の皆さんは今作が連続テレビ小説初出演となります。
そして嵩の恩師、座間先生役に山寺宏一さん。「自由に責任をもって行動してほしい。机で勉強しているだけではろくな作品はできない。銀座で吸収するものは、学校で習うものよりも栄養になる」と豪語する先生がモデルで、真の意味での“自由”を説くのに説得力を持つであろう山寺さんにオファーさせていただきました。アンパンマンにも「あんぱん」にも山寺さんの存在が必要不可欠なのです。
「あんぱん」は今年9月にクランクインしまして、日々とても温かく熱量ある現場で収録は順調に進んでおります。放送まであっという間に5か月を切りましたが、多彩なキャストの皆さんと紡いでいく「あんぱん」をぜひ楽しみにお待ちいただけますと幸いです。