――初主演を務める藤間さんの起用理由を教えてください
真面目な方で言うと、つづ井さんって色んなものを幅広く、丸く認めて受け入れて。それを自分の中でしっかり消化して楽しんでいるのが、素敵な人だと思ったんですよね。その中で、藤間さんは日本の伝統舞踊の家元でありながらも、自分で劇団とかも入っていたりして。ドラマも舞台もやっているし、結構幅が広い人だから、器の広さみたいなところで何でもやってみて、楽しんでくれそうだなっていう期待感がありました。
あとは、真面目な役が多い印象なんですけど、めちゃくちゃ柔らかい人で。明るくて楽しい人だから、こういうコメディーをやったら、おもろそうやなっていうのでご相談させていただきました。
真剣にふざけるドラマにしたいと思っていたので、一見この役を引き受けなさそうな人にやってほしくて。なので藤間流の家元にこんなことやらせていいんかな?って思うシーンもいっぱいあるんですけど、全力でやりきってくれて感謝しています。
――座長である藤間さんは撮影現場ではどういった印象でしょうか?
最初は結構緊張されていたんですけど、原作が親友5人組の話だから、やっぱりクランクインのタイミングからギクシャクはしてほしくなくて。仲の良さが一番大事なドラマだったので、藤間さんがクランクイン前に「ご飯にみんなで行きませんか?」って提案してくれたんです。それきっかけに緊張感もほどけたようで、最初は真面目だったのが、今ではふざけられるくらい馴染んでいます(笑)。だから現場では誰よりも楽しんでくれたし、それにみんな引っ張られて笑いの絶えない現場になったので、すごく助けられたなって感じですね。めちゃくちゃ良い座長やったと思います。
――撮影中の印象的なエピソードはありますか?
1話に、みんなで腹筋とか相撲とかをとるシーンがあったんですけど、普段みんな運動していないらしく「腹筋きつすぎる」ってなって、最終的には何回もそのシーンを撮るから、腹筋が一回もできなくなっちゃったんですよね。だから女性の助監督さんが寝そべって、背中を後ろから映らないところで必死に支えながら腹筋のシーンをやっていた裏話があります。ずっと家にいたのに、めっちゃ筋肉痛になる現場でしたね(笑)。
あとは、BL本を部屋にいっぱい置いていて、撮影の合間にみんなが読みすぎてBLに詳しくなっていました。本当にキャスト同士が仲良くなりすぎたので、みんな楽屋に帰らなかったんですよね。セットとかも変えたかったけど、みんなだらだら寝転がって、漫画読んだりしていて。「そろそろいい?」みたいな感じでした(笑)。
――腹筋のシーンや、推しへの思いを表現するダンスなど、アドリブが多い現場なのでしょうか?
アドリブとか、フリーのシーンは多いですね。推しへの思いを込めたダンスも曲は決めていましたが、振り付けは、「はい踊ってください」って感じで任せていました。元乃木坂46のキャプテンと、日本舞踊の家元が踊るっていう、贅沢なシーンですよね(笑)。あれは僕もすごくお気に入りのシーンで、必要以上に長く踊ってくれるし、持てる全てをぶつけてくれて、ちょっと感動したり、ゲラゲラ笑ったりしながらやっていました。
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