キャリアを通して、その年代でしかできないさまざまな“恋の話”を演じてきた横浜。圧倒的ビジュアルと格闘技出身者ならではの鍛え上げられた美しい肉体は大きなアドバンテージだが、恋愛作品における彼の魅力はもちろんそれだけではない。
一つは、まっすぐの瞳と長いまつげに宿る繊細な感情表現だ。中学時代には世界チャンピオンになったほどの極真空手の使い手である横浜は、意志の強そうな瞳が印象的。アクションシーンでは相手を射抜くような闘志あふれるその目が、恋愛作品では誠実さの象徴に変わる。そこに、画面を通してもわかる“天然もの”の長いまつげが優しさをプラスする。この瞳の表現が、恋の喜び、悲しみ、孤独…とさまざまな感情を繊細に表現するのだ。
そして、折にふれて横浜が口にする“役を生きる”という信念。「初めて恋をした日に読む話」ではトレードマークのピンク髪の発色が落ちないよう、5日に1回染め直してゆりゆりを生き、「きみの瞳が問いかけている」ではキックボクシングをイチから学び、10キロ増量の肉体改造も実行した。「プライベートが役に引っ張られてしまう」と語るほど役に没入するスタイルは、恋愛作品でも同様だ。恋に落ちる瞬間を“演じる”のではなく、自分ごととして感じ、表現する。嘘のない表現へのこだわりが、恋愛作品でも彼の大きな魅力になっている。
2025年は、蔦谷重三郎という人物の生涯を演じる大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」、芸に青春をささげる歌舞伎役者を演じる映画「国宝」が控える。毎回、それまでのキャリアで得たものすべてを注ぎ込んで役を“生きる”横浜。3年ぶりの恋愛ドラマ「わかっていても the shapes of love」でも、それは変わらない。今回、香坂漣というキャラクターで“今しかできない恋”をどう生きるのか、興味は尽きない。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)