コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、コミュ障気味な女性の魔王が魔界から一人抜け出して田舎ライフを味わう物語が面白いと話題の「田舎暮らしの魔王様、映画がいいところだったので、『禁断の魔法』を使ってしまう」をピックアップ。本作は「ポンコツ魔王の田舎暮らし(1~3巻)」(新潮社)が正式なタイトルで、コミックバンチKaiで連載をしている。また、作者の渡邉さんは同じコミックバンチKaiに「埼玉の女子高生ってどう思いますか?」(新潮社)も掲載している。
渡邉ポポさんが2024年11月10日にX(旧Twitter)に投稿したところ、2万1000件を超える「いいね」を獲得し、「この魔法真面目に欲しい」「凄いマイペースな作品でとても心が穏やかになる」「ガチで面白い」「大好き」など多くの反響が寄せられた。本記事では、渡邉さんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについて語ってもらった。
執事のベルーニャは、ドラゴンの一種であるワイバーンに乗り、田舎で気ままに暮らす魔王ミミドラを魔界に戻そうと向かう。一方、ミミドラは迫り来る魔力を察知し、ベルーニャが「魔界で働け」と言い出すだろうと予測。それを「せこい」と一蹴し、無視を決め込む。しかし、ベルーニャは勢い余ってミミドラの家に激突、家を全壊させてしまう。家が住めなくなったと魔界への帰還を提案するベルーニャだが、ミミドラは六法全書を持ち出し、「家を壊すのは禁錮5年」と指摘。ショックを受けるベルーニャに、時間を巻き戻して家を修復すると告げる。
夜が更けると、ミミドラは散歩に誘い出す。静かな田舎の夜を「陰キャ帝国」と称するミミドラに対し、ベルーニャもその静けさの良さを認める。道中、二人は自販機を発見。ミミドラは「陰キャショップ」と呼び、ベルーニャにジュースを奢る。ベルーニャが缶ジュースを一口飲むと、その美味しさに驚き混乱し、倒れ込むほど感動。ミミドラは「自販機の全制覇」を提案。順位付けに惹かれたベルーニャは、不意にそれを「楽しそう」と感じるのだが…。
魔王ミミドラの明るく破天荒な陰キャ帝国、つまり田舎ライフを満喫する異世界系エンタメ・コメディで、SNS上では「この魔法…欲しすぎる」「ほんわか異世界系」「めっちゃよかった」「面白過ぎ」など、多数のコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
――「田舎暮らしの魔王様、映画がいいところだったので、『禁断の魔法』を使ってしまう」のモチーフはどのようにして生まれたのでしょうか?
日頃から思っている発想ですね。映画とかゲームとか目が離せないときのトイレは非常に面倒くさいと思っていましたし、出先や電車の中でお腹が痛くなることも結構あるので、この「禁断の魔法」は昔からの夢ですね。
――本作ではユーモラスな人物像が描かれる一方、田舎や屋内の背景が緻密に描かれています。渡邉さんが表現上、工夫された点はどこでしょうか。
見やすい画面を作ろうと意識しています。背景をしっかり描いているのは、①「しっかり画面をもたせる」ためと、②「ゆるめのキャラクターと緻密な背景のコントラストが面白い」からですが、バランスが崩れると見づらくなってしまうので、背景は細かくなりすぎないように気をつけています。
――本作を描く上で渡邉さんがこだわった点がございましたら、教えてください。
マスコット的な動物や魔物をかわいく描こうと思っています。
本作では、田舎のタヌキやアライグマ、魔王の部下として、「ドラゴン」「ドワーフ」「ワイバーン」など魔物が出てきますが、とにかくかわいく描こうと心がけています。特に魔物たちは「魔界の魔物なのに可愛いい!」とギャップになっていいかなと。
――「田舎暮らしの魔王様、映画がいいところだったので、『禁断の魔法』を使ってしまう」で、渡邉さんお気に入りのセリフやシーンなどがございましたら教えてください。
やはり今回のハイライトの魔法の「禁断の魔法」を使うシーンですね!
魔王ミミドラの使う怠惰な魔法は本作でも色々と出てきますが、その中でも屈指の「禁断さ」を帯びていると思います。
――本作で読者に注目してほしい点などがありましたら、お聞かせください。
かわいいドラゴンたちも出てきますので、魔王ミミドラとドラゴンのスローライフにも注目していただけると嬉しいです。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へメッセージをお願いします。
今後も、魔王軍のコミュ障っぷりを楽しんでいただけたらうれしいです。
応援よろしくお願いいたします!
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