恋愛に悩む男女が、初対面の相手と結婚するというオーストラリア発の実験的番組「マッチングの神様 ~結婚実験リアリティ~」。動画配信サービス・Huluではシーズン1~5までを見放題配信中で、“疑似恋愛は本当の恋になるのか”を追っている。今回は、その中でもコロナ禍により人とのつながりを求める男女が登場したシーズン4の注目カップルや見どころなどを振り返っていく。
「マッチングの神様」は、オーストラリアで2015年から製作公開された恋愛リアリティーショー。シーズン4では、多数の応募者からオーディションに合格した8組16人の男女が集められ(※途中から3組の男女が参加)、恋愛エキスパートのジョン・エイケンと恋愛&デートコーチのメル・シリング、臨床性科学者のアレッサンドラ・ランポーラといったプロが科学と心理学に基づき2人をマッチングさせる。初対面からいきなり結婚式を終えたカップルが、“交際0日婚”という特殊な環境下で真実の愛を育むことができるのかを検証する番組だ。
登場するのは、古風な紳士との出会いを夢見るシングルマザーや、理想が高く自己主張が強いキャリアウーマン、大切な家族のために参加を決めた男性などさまざまな事情を抱えた男女たち。それぞれが事情を抱え、コロナ禍によって人とのかかわりが希薄になる中、より深い“真実の愛”を求め、結婚相手、そして自分自身の人生と向き合っていくところが見どころとなっている。
同シーズンでは全37話という長尺の中で、まずは同性同士が挙式前に集まり知り合う機会を作る。そしてプロがマッチングさせた相手と挙式をおこない、翌日には新婚旅行に出発。パートナーとの仲を深め、共に結婚生活を送っていく。それ以降は1週間ごとに、パートナーとこの先やっていけるかどうかを“残る”か“去る”で判断し、誓いを立てる“誓約式”をおこなう…さらに途中で3組6人も加わる…というジェットコースターのようなスケジュールだ。
オーストラリア全土から集められたカップルはいずれも同じ屋根の下で暮らし、自分たちのこれまでの経験を全員の前で告白する。その後はすべてのグループの前で2人の結婚生活をさらけ出していく。個性豊かな参加者が集まる中、やはり発生するのは数々のトラブル。それでも、幸せな結婚生活のための周囲や自分自身と向き合う姿がリアルに描かれている。
さまざまなカップルが参加する中で、特に注目したいカップルがメイクアップアーティストのドメニカと、ファイナンシャルプランナーのジャックだ。
イタリア系のドメニカは自他ともに認める“がさつでワイルドなお嬢様”。あっけらかんとした性格のドメニカだが、実は過去に離婚歴がある。挙式のたった2カ月後にドメニカが別れを選択したことで長年の女友達も離れていき、周囲に“最低”だと批判されることも多かったそうだ。そして時間が経って傷が癒えた今、ドメニカはプログラムに前向きに参加することを決意した。そんなドメニカとマッチングしたのは、同じイタリア系のジャック。過去の恋愛で弄ばれて苦労したという彼も、このプログラムに懸けている。
2人は挙式で対面し、イタリア系でベジタリアン、そして愛犬家という共通点が多くあり早々に運命を感じるが、ドメニカは過去のことをジャックや彼の母に打ち明けることに非常にナーバスになっていた。母親と2人で話す機会を得たドメニカだが、母があまりにも息子のジャックを好きすぎるがゆえ、会話を挟む隙をなかなか与えてくれないというハプニングも…。
いよいよ、勇気を出してジャックに“2カ月で離婚したこと”を恐る恐る打ち明けると、ジャックは「正直に話してくれたから真剣さがわかった」とドメニカを受け入れ、その決断を労ってくれたのだ。このジャックの対応にドメニカは心から安心する。ジャックの誠実さが伝わる感動的なシーンとなっていた。
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