亮子のスナックのシーンは今回の案件の鍵となったとともに、長年の失踪から姿をようやく現した父・粒来とのつながりもあった。
なぜか突如、圭子の事務所に再びやって来た粒来が帰り道で口ずさんでいたのが、亮子が歌った「つぐない」だった。
現われたときに、ランチの注文をする亮子と同時に「エビチリ定食」と発した粒来。親だから子の好きなものを知っているのか、子が親の姿を見て育ったからか、似たもの親子だからか。この“シンクロ”はただの偶然か、何か意味することがあるのだろうか。
圭子から親子対決となった裁判の後に亮子が泣いたことを聞くと、「大人になっても泣くんだ。亮子めったに泣かないんだけど。俺にゲームで負けたときだけ泣くんだよね、昔から」と懐かしみながら笑った。だが、失踪中に何をしていたのかの問いには、真剣な顔つきになって「まだ終わってない」と答えた。「危ないことやってそう」という圭子の危惧には、口をつぐんだ。
亮子の指示で尾行していた尊(中川翼)にすぐ気づいたのは、日ごろから警戒しているからかもしれない。物語の謎の部分である粒来に関することも少しずつ動き出して目が離せない。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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