【漫画】テレビでも紹介され話題…ロケ弁の大切さやドラマ制作のリアルな様子を描いた飯テロ漫画に「ロケ弁愛を感じる」「美味しそう」などの声

2024/12/05 07:30 配信

芸能一般 インタビュー コミック

『ロケ弁の女王』が話題(C)のやまあき、つのだふむ、サエグサケイ/コルク

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、Amazon Fliptoonで連載中の原作:のやまあきさん、演出(ネーム):つのだふむさん、作画:サエグサケイさんの作品『ロケ弁の女王』より『人の仕事の重要さと難しさは体験してみないとわからないって話』をピックアップ。TBS系列のトークバラエティ番組「週刊さんまとマツコ」で紹介され話題にもなった作品だ。

つのだふむさんが2024年11月17日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、1,800件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、つのだふむさんとサエグサケイさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

ロケ弁は現場の士気を上げる大切なアイテム

『ロケ弁の女王』(1/39)(C)のやまあき、つのだふむ、サエグサケイ/コルク

ドラマ撮影の制作進行として働く俵米子(よねこ)は、ロケ弁に並々ならぬ情熱を持っている。ロケ弁は現場の士気を上げる大切なものとして、日々奔走していた。

ある時、米子がロケ先との交渉で現場を離れていた際、米子の代わりに別のスタッフがロケ弁を手配。ホームページ上ではとても豪華に見えたお弁当だったが、実際は士気を上げられるほどのお弁当ではなく、出演者やスタッフのテンションが下がってしまう。

米子が戻ると、ロケ弁の大事さを知ったと言う後輩スタッフが落ち込んでいたが、自分も制作主任の仕事がどんなものであるか、実際に仕事をやってみなければわからなったと励ますのだった。

後日、南雲監督の6話の撮影が開始。緊張感あふれる現場の仕事をこなす南雲は、昼休憩に「喜山飯店」のお弁当が手配されていることに気づき、手配をしたスタッフを笑顔でねぎらう。実はそのお弁当を手配したのは…。

作品を読んだ読者からは、「実在のロケ弁屋さんだ!」「食べたーい」「同じ世界の人間として身に染みるわ…」など、反響の声が多く寄せられている。

演出(ネーム):つのだふむさん「読んだ人の心に深く残って、読み継がれていく物語、愛されるキャラクターを…」、作画:サエグサケイさん「お弁当の描写に全力投球しました」

『ロケ弁の女王』(37/39)(C)のやまあき、つのだふむ、サエグサケイ/コルク

――『ロケ弁の女王』を制作されたきっかけや理由などをお教えください。

つのだふむ:テレビの現場で働いている、原作者のやまさんからコルクにマンガ化の企画が持ち込まれて、映像制作会社勤務経験のある僕としてはこれはとても面白いのでぜひやりたいと思い、手を挙げました。

サエグサケイ:コルクの編集者さんに声をかけていただき、面白そうな企画だなと思い参加させていただきました。

――『ロケ弁の女王』を制作されるうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。

つのだふむ:どんなに忙しくとも、ご飯をしっかり楽しみながら味わうことの大切さ。ご飯によって人と人はつながっているんだという、当たり前のようでいて、つい忘れて生きていることを「ロケ弁」という存在とともに描こうと思いました。

そのことを読者に伝えられるよう、一流のカラーリングチームがロケ弁を本物を超えるくらいの美味しそうさで描いてくれました。

サエグサケイ:何よりお弁当が美味しそうに見えること!!!お弁当の描写に全力投球しました笑

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

つのだふむ:15話の金兵衛というお弁当が出てくる回で、金兵衛のおかずバランスを黄金比で表現するシーンが好きです。

のやまさんの原作で、黄金比という言葉は書いてあったけれど、どのように金兵衛が黄金比なのか、図形まで指示はなかったんですが、僕が「こうじゃないか」と表現した黄金比の図の演出が、のやまさんもまさにイメージしていたものだったらしく、金兵衛へのビジョンが一致した一体感も含めて、感慨深いシーンです。

サエグサケイ:14話で、仕事と恋愛のはざまで悩んでる米子に対して師匠にアドバイスをもらった時の『苦味ごと美味しく飲み干せるこのコーヒーみたいに この思いも私の中で美味しく味わえばいいんだ』というモノローグですかね。

私も仕事でくじけそうな時、コーヒーを飲みながら『この仕事を美味しくするのは自分次第だ・・・!!』と思いながらいつも発起して頑張ってます笑

――Xの投稿タイトルにもある通り「人の仕事の重要さと難しさは体験してみないとわからない」ものですが、実際の仕事内容が気になるお仕事はありますか?

つのだふむ:今気になるのは保育士さんです。

一歳の息子がいて、保育園に預けてるのですが。一人の子供を見るだけでも大変なのに、大勢の子供達から目を離さずに世話をしながら、なにやらデスクワークをしたり、あちこち連絡をしたり、、、保育士さん同士の連携も含めて、表面には見えてない仕事がたくさんありそうで、一日の間に一体どんな仕事をどれだけさばいているのか、すごく気になります。

サエグサケイ:今ぱっと思いついたのはVTuberさんとかですかね。好きでよく観ているのですが、3D配信とかどうやって撮影されてるのか気になります笑

――『ロケ弁の女王』の中には実在するお弁当が多く登場していますが、ご自身がお気に入りのお弁当はありますか?

つのだふむ:登場してるお弁当は全て好きなのですが、強いて挙げるなら、やっぱり津多屋です。今食べているおかずはなんだろう、と一品一品食べる楽しさがあって、自然とゆったり食べることになるお弁当です。ガツガツ食べるお弁当も好きですけど、今年齢を重ねた自分としては、何を食べているのかをしっかり味わい、理解しながら食べ進めていくのが楽しいです。

サエグサケイ:全部お弁当いただきまして、どれも最高に美味しかったのですが、あえて選ぶとしたらアホウドリさんの丸わっぱ弁当!!カラフルでヘルシーな具材がご飯の上一面に敷き詰められていて、量も丁度よく女性にもオススメです♪

――ご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。

つのだふむ:僕はマンガ家としてデビューしてからずっと、縦スクロールで読んでいく形式でマンガを描き続けています。この形式はまだ歴史が浅いですが、歴史に残るこれまでの名作マンガたちに並ぶような、読んだ人の心に深く残って、読み継がれていく物語、愛されるキャラクターを描きたいです。

サエグサケイ:私の描く漫画の主軸は『恋愛』なので、ロケ弁の女王の梨々子のような人間の繊細な心の機微を描いて、『こんな恋愛の仕方あるよね』という想いを、読者の皆さんと共有して握手する笑、そんな漫画を描いていきたいと思っています。

――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

つのだふむ:ロケ弁の女王でも描きましたが、「たった一人」応援してくれるあなたがいるだけで、何度でも立ち上がるエネルギーになります。

作品を読んでくれてありがとう。

サエグサケイ:ロケ弁の女王を読んでいただき、誠にありがとうございます!!連載当時はがむしゃらに突っ走って描いていましたが、今読み返しても仕事に対しての姿勢だったり、学ぶことの多い漫画です。

そしてなによりお腹が空く!!!!!笑

この漫画を読んで、お腹を空かせて、美味しいご飯を食べて、

日々健康に過ごしていただけると嬉しいです。

ありがとうございました。