――大きなボールが浮遊している「意思を持ち変容する空間、広がる立体的存在 - 平面化する3色と曖昧な9色、自由浮遊 / Expanding Three-Dimensional Existence in Transforming Space - Flattening 3 Colors and 9 Blurred Colors, Free Floating」や、全方位美しい映像に包まれて寝ながらアートを体感する「Floating in the Falling Universe of Flowers」など、色鮮やかなエリアも美しかったですね。
ボールのエリアは、すごく写真映えすると思います。何かかわいいエリアでしたから。全方位からさまざまな花が降ってくるドーム型のエリアは、いればいるほど不思議な気持ちになって…。降ってくる花に埋もれるような気持ちになり、自分が小さな虫になったような感覚になりました。この感じ、どこかで見たことある…と思ったら、映画「バグズ・ライフ」(’98年)の世界観。あれは虫の目線で物語が進む作なのですが、まさしくそんな感じ。花の香りもあって、幸せな気分を味わえました。
――他にも、「呼応する小宇宙の苔庭 - 固形化された光の色, Dusk to Dawn / Moss Garden of Resonating Microcosms - Solidified Light Color, Dusk to Dawn」や「花と我と同根、庭と我と一体 / Floating Flower Garden: Flowers and I are of the Same Root, the Garden and I are One」といった屋外のアートも魅力的でしたね。
勝手に室内のイメージだったので屋外の展示があることにまず驚きましたが、自然光が入って屋内とはまた違う感覚を楽しめました。苔や花の香りも、屋内よりグッときましたし。カメラマンさんに撮ってもらった写真をチラッと見たら、自分はどこにいるんだろうという感じだったので、かなり異世界な雰囲気になっていると思います。
――改めてカメラを忘れたことが悔やまれますね。
後悔しかないのでもう言わないでください(笑)。でもかなりアーティスティックな写真を撮れるんだろうなと思いました。すごく計算された場所だったので。鏡と光で空間が無限に広がったりするのは本当に面白い。目だけではなく、アートは体を使って感じられるということを知り、うれしい発見でした。あと、アーティストの方々の偉大さも感じました。あの空間を考えて作り出したわけですから。思いつきそうで思いつかないし、あそこまで緻密に計算されたものは並大抵ではできないですから。相当、大変だと思います。
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