ドラマ「ムービング」(2023年)のカンフルが原作・脚本を手掛けたことでも話題の韓国ドラマ「照明店の客人たち」の第1話から4話までが12月4日に一挙配信開始。序盤から予測のつかないミステリアスな展開に、視聴者は感想だけでなくその先のストーリーを予想するなど、早くも考察合戦の様相を呈している。(以下、1週目のネタバレを含みます)
「照明店の客人たち」は、“始まりと終わりで物語の見え方が180度変わる”ヒューマンミステリー。一部の記憶をなくした人々がさまよう“生死の境目”の世界で、ある路地裏の照明店に引き寄せられる客人たちを描く。
第1話では、バスで帰宅した会社員ヒョンミン(オム・テグ)がバス停で誰かを待っている様子の女性ジヨン(キム・ソリョン)に声をかけるエピソードから始まり、その後、深夜の照明店で店主ウォニョン(チュ・ジフン)のもとを何人かの客が電球を買いに訪れる様子が描かれる。
続く第2話では、ICU(集中治療室)に勤務する看護師ヨンジ(パク・ボヨン)と帰宅途中の女子高校生ヒョンジュ(シン・ウンス)がそれぞれ体験する恐ろしい出来事がつづられ、3話は老人の変死事件を捜査する刑事(ペ・ソンウ)のエピソードが中心。そして4話では、とある“死者”の語りに続き、1-3話で描かれた謎の一部を回収する驚きのラストシーンが用意され、3話までに登場した人々の“本当の状況”が明かされる。
1話で印象深いのはやはり、物語の重要な舞台となる「照明店」。天井から無数の照明が下がり、一つ一つが眩しく輝いている。店主ウォニョンは、明るすぎる店内で長年働いていたため目を悪くし、サングラスをしている。だが、電球を買いに来たヒョンジュに「明るさを落としたら?」と言われても「それはできない。照明店だからな」と意味深に答える。
そして別の夜には、再び電球を買いにやってきたヒョンジュに「夜になるといろんな人が来る。だいたいは普通の人だ。だが、“奇妙な人”もいる」「じっくり観察すれば見抜けるが、非常に難しい。もし出会ってしまったら、見えていないふりを。見てしまったら、変だと思っていないふりをするんだ」と、真剣な表情で言い聞かせる。
そして4話では、看護師のヨンジが同じような話をする。かつて大事故に遭い、生死にさまよった経験があるというヨンジは、それ以来“いないはずの人”が見えるという。「一目見ただけじゃ分からないこともあるんです。人なのか、そうじゃないのか」「どこか違う。区別が難しい」とも。
どうやら、ウォニョンにとっての“奇妙な人”、ヨンジにとっての“いないはずの人”は、同じ状態にある人々のことのようだ。彼らがなぜ、そう呼ばれる存在になってしまったのか、そして、元の生活に戻ることができるのか。その鍵を握っているのが照明店であり、ウォニョンのようだ。
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