湊かなえ氏のベストセラー小説を貫地谷しほり・大東駿介のダブル主演で映画化した「望郷」(公開中)の広島・因島ロケの模様を収めたメーキング写真が、このほど公開された。
映画「望郷」の原作は、「告白」「リバース」などで知られる湊氏の50万部突破のミステリー連作短編小説集「望郷」から「夢の国」「光の航路」の2編。広島・因島を舞台に、古いしきたりに縛られるあまりある事件を起こしてしまう女性・夢都子(貫地谷)と、亡き父(緒形直人)への屈折した思いを抱えたまま9年ぶりに故郷へ戻り、父の本当の思いを知ることになる教師・航(大東)、それぞれの葛藤と故郷への思いの変化をミステリータッチで描く。“イヤミスの女王”と呼ばれる湊氏のこれまでの作品とは異なる雰囲気を持つ本作の世界観を、同じく湊原作の映画「白ゆき姫殺人事件」にも出演する貫地谷と大東が作りあげ、9月15、16日公開作品の初日満足度ランキング(ぴあ映画生活発表)では2位を獲得、SNSでも多くの感動の声が上がっている。
撮影は、原作者・湊氏の故郷でもあり原作小説の舞台である広島・因島を中心に行われた。因島でのロケは、メガホンを取った菊地健雄監督がこだわり実現したという。公開されたメーキングショットは、貫地谷がクランクアップの花束を受け取り笑顔を見せる一枚と、大東が菊地監督と何やら話し込む姿を映した一枚、そして、大東が休憩時間に撮影用のマイクを持っておどける微笑ましいオフショット。いずれも、ゆったりとした時間の流れる因島の空気感と、“菊地組”全体を包み込む信頼感がうかがえる写真だ。
監督を務めた菊地氏は、今回が監督3作品目。これまで、名だたる監督の助監督として長年多くの俳優を側で見つめてきただけに、キャストからの信頼も厚い。撮影を終え、貫地谷は「本当に妥協なく指導していただいた。監督のファンになりました」と思いを明かし、大東は、原作の舞台・因島での撮影にこだわったという菊地監督を「この人を信じておけば大丈夫だと思った」「仲間がついていく監督」と話した。
東京・新宿武蔵野館で上映がスタートした本作。9月30日からは中部地区、関西地区で拡大上映が始まるなど、今後も順次拡大公開していく。
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