慎吾も観にくる!? 稲垣吾郎が人間存在の不安を描いた衝撃作に挑戦!

2010/01/28 20:18 配信

芸能一般

2年ぶりの舞台という奥菜(右)

舞台「象」の製作発表会見が1月26日、都内で行われ、稲垣吾郎、奥菜恵、羽場裕一、山西惇、神野三鈴、大杉漣、原作者の別役実、演出の深津篤史、芸術監督の鵜山仁が出席した。

本作の初演は1962年。新劇団「自由舞台(後の早稲田小劇場)」旗揚げ公演以降、8度再演されており、被爆者の苦悩を通して人間存在の不安を描いた不条理劇。今回は“風化”をテーマに、戦争体験を現代演劇らしい手法にアレンジし、新しい視点から捉えた「象」に挑戦する。

2年ぶりの舞台出演となる稲垣は「戦争や人間が起こしてはいけないことを伝える義務を課されたのかなと感じています」と真摯にコメント。続けて「この脚本を読み終わった時、感覚がいままでにないものでした。自分が子供のころに感じたちょっとした孤独感とか、未来への希望みたいな感覚が思い出されたというか。見てくださった方もいままでにない部分の感性をくすぐられるような作品になるんじゃないかと思います」と語った。

また、舞台は自分にとって大切だと明かす稲垣は「舞台はすべての芸事の源。目の前にお客さんがいて演じる喜び、シンプルに伝える側と受け取る側がコミュニケーションを取れる場所」と語り、「作品自体を僕もまだ理解しきれてない部分もあるし、役柄とも対話している最中です。すごく高いハードルだと思いますけど、素敵な舞台にしたいなと思います。期待していてください」と意欲を見せた。

出産後初めての女優業となる奥菜は「稽古も始まったばかりで手探りの状態なんですけど、心地のよい緊張感の中参加させていただいています。広島で生まれたということもあって、小さいころから被爆者の方の話を聞く機会も多かったんです。戦後何年経っても心に残る葛藤を、少しでも深く理解してこの作品に向き合えたらいいなと思っております」と緊張の面持ちで語った。

終始張り詰めた空気の中行われた会見中、同時期に公演中のSMAPのメンバー・香取慎吾の話題になると、稲垣は「ニューヨークで見させてもらいました。これから舞台をやる人間としてすごく刺激を受けましたね。是非メンバーにも(自分の公演を)見に来てもらいたいですね」と、笑顔を見せ、会場を和やかにしていた。