――第4話の、溶けたアイスを持つ水無瀬の手に蛭川がキスをするシーンも大反響でした。
あれは確か台本になくて。4話は、もう一人の監督の牧野(将)さんが担当されていたんですけど、現場での牧野さんの演出だったんじゃないかな。オシャレですよね。
――全体的なキスシーンのこだわりはいかがでしょうか?
キスのバリエーションは牧野さんと「全部変えましょう」という話をしていて。1話の水(の間接キス)、2話のあごの引き寄せ、4話のアイスのキス…とか、やり方もキスの意味も毎回変えているんです。どちらからのキスか、目をつぶるかつぶらないかでも全然別物になりますし。ただキスをするというステレオなBLではなく、キスシーンもちゃんとお芝居の一部であるものにしたかったので、キスという“形”を求めるのではなく、その意味の中からやれることを探して新しいキスを作っていった感じです。ちなみに、僕の監督回と牧野さんの回ではキスシーンもまた違うものになるんです。個人の癖が出るといいますか(笑)。些細なところですけどそれが面白いなって思いますし、“これは思いつかなかった、悔しい”っていうのもあります(笑)。
――本島さんと上村さんはクランクイン前からカラオケや韓国料理屋に行くなどして親交を深めたそうですが、現場の2人の雰囲気はいかがでしたか?
彼らは本当に仲がいいです。気が付いたら一緒に写真を撮っていて、今じゃなくてもいいでしょ!みたいなこともあったりして(笑)。もちろんそれを後々ドラマの宣伝としてSNSに上げてくれたりするんですけど。あとは大変なシーンのときにどちらかがふと駆け寄って「お疲れ」って言ったりすることもあって、すごくいい2人だなって思って見ていました。濃い時間を共にする中で、彼らは恋愛ではないですけど、友情が生まれているなって。それはそれで素敵な感じだったし、支え合ってやっているんだなと思いましたね。
――19歳の本島さんと25歳の上村さんは実年齢6歳差。意外と離れているんですよね。
でもあんまりそういう感じもなくて。本当に、気持ちを一つにしてやってくれていたと思います。
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