赤楚衛二&上白石萌歌が映画『366日』での共演を語る「運命的なものを感じました」

映画『366日』に出演する、赤楚衛二と上白石萌歌にインタビューを実施。撮影=山田健史

沖縄出身のバンド・HYの名曲をモチーフに誕生した映画『366日』が、1月10日(金)に全国公開を迎える。本作は、運命的に出会い、恋をした男女の20年の時を超えた、切なすぎる純愛ラブストーリー。どこか陰がありながらもやさしい主人公・真喜屋湊を赤楚衛二、天真爛漫でひたむきなヒロイン・玉城美海を上白石萌歌が演じる。互いの誕生日には本作にふさわしい運命的な偶然があるという2人に、作品に込めた思いやそれぞれの印象、自分にとって“特別な1日”について語ってもらった。

赤楚に“お腹が痛くなるくらい”笑わせられた過去も「毎日励まされていた」


――2023年放送のドラマ「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」でも共演されていたお二人ですが、共演前のお互いの印象、共演を経て新たに発見した点などがあれば教えてください。

赤楚衛二(以下、赤楚):5年くらい前にとあるブランドの写真撮影でご一緒したのが最初でしたが、どちらかというと静かな方なのかな、と思っていました。ミステリアスな雰囲気があったんですよね(笑)。でも「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」でご一緒させていただいた時には、本当に元気で明るくて、現場に日光を当てる、太陽みたいな人だなと思いました。ただ、あの時は色んな方と絡みすぎていて、意外と一人ひとりとガッツリ向き合う時間はあまりなくて。今回の作品で共演して感じたのは、心のきれいさ、まっすぐさ。僕にはない部分があるし、かつそれが今回の美海というキャラクターに反映されていて、美海の魅力に繋がっていたんだなという印象があります。

上白石萌歌(以下、上白石):『366日』のお話をいただいて思い出したのは、赤楚さんの誕生日が3月1日で、私の誕生日が2月28日で1日違いだということ。ちょうど私たちの誕生日の間に、うるう年の366日目、2月29日があるんですよ。前のドラマの現場でも「1日違いだね」と一緒にお誕生日お祝いして、2月29日が間にあったということも覚えていたので、その2人で『366日』をやるということに、すごく運命的なものを感じました。1年前にご一緒した現場では、赤楚さんがとっても面白くて、それこそ太陽のようなイメージ。毎日、お腹が痛くなるくらい笑わせてもらって、赤楚さんの明るさに私は毎日励まされていたので、今作でもベースの信頼がすごくあって、色んな相談もしやすかったです。今回は湊という役を背負って現場に存在していらっしゃったので、太陽というよりも月のような印象で、すごく多面的な人だと思いました。

赤楚衛二撮影=山田健史


映画主題歌「恋をして」は、「『366日』を当時から聴いていた方たちが答え合わせをするようなアンサーソング」


――HYさんの楽曲「366日」はどんな印象でしたか。

赤楚:学生時代、失恋した女の子が聴いていたイメージがあります。悲しい時に寄り添ってくれるような曲なのかなと思っていましたが、今回の作品を通してまた印象が変わって、人を思いすぎるあまり...という温かみを感じるようになりました。

上白石:自分の人生のシーンで、裏に流れている音楽が誰しもあると思うんです。音楽って記憶と紐付いていて、今回のように「366日」から物語が生まれるのもすごく自然なことだと感じていました。私が「366日」と出会ったのは高校生くらいの頃で、当時はまだ分かり得なかった感情がこの作品を通して分かるようになったりして、失恋の痛みだけでなく、誰かを思うことの幸せもちゃんと描かれている曲なんだなと改めて思いました。

――主題歌の新曲「恋をして」についてはいかがでしょうか。

上白石:読み合わせの後に初めて聴いて、美海の気持ちを全て代弁してくれてるような曲だなと感じました。本読みからの帰り道、すごく感動してポロポロ泣いてしまったことを覚えています。「366日」を当時から聴いていた方たちが答え合わせをするようなアンサーソングだなと感じました。

赤楚:すごくすてきな曲だと思いました。湊の気持ちをめちゃくちゃ代弁してくれているなって。「湊はずっと、このために耐えてきたんだな」「湊の気持ちが全部浄化されたような曲だな」と思いましたね。