「性嗜好障害」(通称:セックス依存症)を題材に、心から愛し合う新婚夫婦の妻が不特定多数の男と体の関係を持ってしまう“心の病”だと知ったとき、「夫は妻を、それでも愛し抜くことができるのか」を問い掛ける、野島伸司脚本のHuluオリジナル連続ドラマ「雨が降ると君は優しい」が、10月7日に第7話と最終話が配信された。
第7話の冒頭で、彩(佐々木希)は無事に娘を出産。妻をひたむきに愛するがゆえに苦悩し壊れてしまっていた信夫(玉山鉄二)の心は、再び光を取り戻す。
しかし…それで大団円となるほど、野島脚本は手ぬるくはなく、彩は再び性嗜好障害の症状に悩まされることになり、その結果、今度は彼女の心が出口の見えない闇に侵食されていく。
玉山は自身の心に色濃く残るシーンとして「ラストシーンの信夫と彩の表情」を挙げ、「言葉のロジックでは決して説明することのできない、“感覚”で感じていただける表現だったと思います」と強調。一方、佐々木も「最終話の最後のシーンは、今までに感じたことのない、何とも表現しがたい感情が出てきました」と振り返った。
そんなラストシーンに向け、信夫と彩が進むのは“破滅の道”か、それとも“希望の道”なのか、見る人によっても感じ方が変わってきそうだが、予想のつかないストーリー展開になっている。
全話配信に合わせ、番組公式HPでは新たなPR映像も解禁。崩壊した信夫の激しい嗚咽から始まる同映像には、容赦なく胸をざわつかせる名場面がちりばめられており、この先の激しい展開を予感させるものだ。
これまで見てきた人はもちろん、まだ1話も見ていないという人も、胸を貫かれてしまうはず。また、先月までに公開された第1~6話も、引き続き配信中。
玉山が「自分はこんなところで胸が締めつけられ、涙し、怒り、癒やされるのか…と、視聴者の皆さまが自分の中にある新しい感情に驚かされる作品」と断言する本作に、ぜひとも身を委ね、心の奥底に潜む感情を思い切り解放してみては?
玉山は、野島作品を“完走”し「これまで多くの作品と関わらせていただきましたが、僕の役者人生は“野島伸司”に翻弄(ほんろう)された側面もあったような気がします。野島さんのある作品で、僕は自分の役者としての無力さに絶望しました。あれから約10年。『雨が降ると君は優しい』で野島さんの作品ともう一度出合うことができ、今度は充実感と自分に対する期待感を覚えることができたからです」とコメントを寄せている。
続けて「この作品に共感、理解という言葉を当てはめるのは難しいかもしれません。しかし、信夫と彩の少し奇形な愛の形をのぞきたい、疑似体験したいという“人としてのエゴ”を刺激できる作品だと思います。決してセオリーには則っていない夫婦像を最後まで見た皆さまから、どのような賛否があるのか。自分自身も楽しみです」と期待を込めた。
一方、佐々木は「お仕事の現場でもプライベートでも、たくさんの方から『見たよ』と言っていただきました。最終話の撮影までスタッフの皆さん、キャストの皆さんと共に細やかな設定を何度も話し合い、すてきな作品になるよう、力を合わせて完成させた作品ですので、とてもうれしく思います。
私自身にとって大きなチャレンジであり、やりがいを感じた、思い入れのある作品になりました。この作品と出合えたことに、感謝しております。夫婦、そして家族の究極の愛の形をぜひ見ていただけたら、と思います」とアピールした。
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