北九州には、映画やテレビドラマにおけるロケをバックアップする「北九州フィルム・コミッション」という組織が存在している。そこを舞台にしたドラマ「北九州発地域ドラマ『GO!GO!フィルムタウン』」が、10月18日(水)にNHK BSプレミアムで放送する。
フィルム・コミッションの若手職員で、失敗しながらも市民たちと共に奮闘する北村節子を演じるのは女優・土村芳。連続テレビ小説「べっぴんさん」(NHK総合ほか)の君枝役、「恋がヘタでも生きてます」(日本テレビ系)の千尋役など話題作で注目を集め、今作がドラマ初主演となる。そんな土村にインタビューを行い、作品の感想やエピソードをうかがった。
――今回、ドラマ初出演をされた感想はいかがでしたか
北九州の地域の密着したドラマで、東北出身の私を呼んでいただけたことがまず驚きでした(笑)。2週間くらいの短い期間しかいられなかったですけど、作品を通して北九州の魅力をたくさんの方に伝えられるように頑張ろうと思いました。
――北九州出身の節子を演じるということで、方言などの苦労はありませんでしたか?
同僚役の方が実際に北九州出身で、合間合間で指導してくださいました。北九州の方言はすごく独特なんです。こてこてになまっているわけではないですし、ちょっとしたところに標準語とは違う方言が混ざっている感じなので、それはそれで難しかったですね。
――北九州の方たちとの撮影を振り返ってみていかがですか?
普段からよく撮影のエキストラとして参加している方もいらっしゃって、とても慣れていて、楽しんで現場に臨んでいる方が多かったです。私が“人止め”をするシーンがあったんですけど、やじうま役になっている人は、自分で設定を、“買い物帰りに現場に居合わせた体”とちゃんと考えている方もいて、それぐらいの熱意を持って参加しているんです。節子という役だからこそ、そういう方たちと近くで接することができました。
――北九州は映画作りの協力を街ぐるみでやられていることに驚かされました
大がかりな撮影は、よく北九州で撮影されているんです。例えば、大爆破とか6車線の道路を封鎖しなければいけないシーンとか、北九州はとても協力的なんです。街全体が団結していて、北九州の新しい文化になりつつあるんだろうと思いました。それも、地域の人とフィルム・コミッションの方との密接な関係性があってこそのものだということを知ることができました。
――撮影前、フィルム・コミッションという仕事はご存知でしたか?
知っていたんですけど、実際にどんな働きを裏でしてくださっているのかは知る機会はなかなかなかったので、「ここまでしてくださっているんだ!」ということに驚きました。撮影できる場所を教えてくださるだけではなく、撮影現場として使わせてもらうまでの準備から何から全部やっていただけているんです。
――映画を作る側としてはありがたい存在ですね
とてもたのもしいんです。今回、1000人のエキストラさんとの撮影シーンがあったのですが、実際のフィルム・コミッションのスタッフさんたちが、エキストラの方々を誘導したりねぎらったりと、最初から最後までピッタリとついていってるんです。それだけではなくて、「はい、皆さん次は元気な感じで!」とか盛り上げてくださったり、大人数でも演出がいき渡るようにフォローされていて、見ていて格好いいなと思いました。
――北九州のエキストラの皆さんとは、どのような交流をされたのでしょう
1000人のロケのときには、「べっぴんさん」で演じた「君ちゃん!」と呼んでくださった方もいて、とてもうれしかったです。愛称で呼んでもらえることがありがたいですね。今回の役も節子で“せっちゃん”なので、また北九州に行くことがあったら、「せっちゃん!」と呼んでもらえることになっていたらうれしいなって思います!
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