大野柚布子はまるで“リアル柚”?―アニメ「このはな綺譚」声優インタビュー

2017/10/11 15:00 配信

アニメ インタビュー

【写真を見る】温泉宿で働く“狐っ娘”仲居を演じる4人に、作品の魅力や役との共通点などを語ってもらった


10月よりAT-Xほかで放送中のテレビアニメ「このはな綺譚」(毎週水曜夜8:00ほか)。あの世とこの世の間にある温泉宿・此花亭(このはなてい)で働く “狐っ娘”仲居たちによる心温まる物語が展開される本作で、声優を務める大野柚布子秦佐和子久保田梨沙加隈亜衣の4人にインタビュー。本作の魅力などを和やかに語ってもらった。

――まず皆さんがそれぞれ演じられるキャラクターのご紹介をお願いします。

大野:柚(ゆず)は新人仲居として此花亭で働くことになる子で、一生懸命な頑張り屋さんです。すこしドジでおっちょこちょいなところもあるのですが、すごく素直で人が好きな子です。

秦:私の演じる皐(さつき)は、先輩仲居として柚の指導に当たる役です。結構ツンツンしていて怒っているシーンが多いので、最初は視聴者の方に怖い印象を与えてしまうかもしれないです。ただ、根は真っすぐな良い子なので、表に出す表情や感情の変化などに注目していただければと思います。

久保田:蓮(れん)は真面目で一生懸命な子です。おしゃれが大好きで常に上品であろうとするのですが、イライラが限界に達すると悪口が一気に出たりもします。表情がコロコロと変わるところが魅力です。

加隈:櫻(さくら)は無口なキャラクターです。でも、何も考えていないわけではなく、皆が見過ごしてしまうところや季節の変化などを敏感に感じ取れる、周りとは違う着眼点を持った子です。表情や動きで多くを語っている子なので、しゃべる機会は少ないですね(笑)。

――狐っ娘たちや此花亭の設定など本作は世界観がとても魅力的だと思うのですが、皆さんが考える本作の魅力についてお聞かせください。

大野:まず原作を手に取った時、キャラクターがすごくかわいいなと思いました。でも、読み始めるとお話の内容が深く、考えさせられることがいっぱいありました。今まで忘れていたことや気付かなかったことなどに気付かされ、すごい作品だなと。

温泉宿が舞台の作品なんですが、読むとまるで温泉に入ったように心がほっこりしました(笑)。それに心に来るお話が多いので、家で原作や台本を読んでいるときに泣いたりもしましたね。

秦:あとは、この作品では四季の移り変わりがすごくきれいに描かれています。原作も桜などの描き込みが素晴らしいのですが、アニメの第1話ではそれがすごく鮮やかに表現されていて、四季の描写が「このはな綺譚」の世界観の大部分を担っていると思います。普段の生活でこんなに四季を感じられることはなかなかないと思うので、視聴者の方にもこの作品で四季を感じてもらいたいです。

加隈:エンディング曲でも季節のことを歌っているので、そういった四季の演出もこだわっているポイントだと思います。ストーリーだけでなく、細かなところも注目してもらえたらうれしいです。

――1話を拝見しましたが、此花亭の建物や温泉もとても良い雰囲気でした。

秦:此花亭はモデルとなった実際の宿があり、監督さんたちが取材に行かれて撮影してきた写真をアフレコ現場で見せていただきました。本当にたくさんの写真を撮って取材されてきているので、すごく細部まで再現されているんじゃないかと思います。

大野:本当に写真そのままのカットもあったりして、面白かったです。

――リサーチがあっての描写なんですね。

加隈:他には、働く姿勢やおもてなしの方法などがそれぞれのキャラクターで少しずつ違っていて、そのことで悩んでいる子もいます。仲居という仕事はお客さまに向き合う心があってのものだと収録していて感じるので、この子たちがどのようにおもてなしをしていくか、それぞれのキャラの姿勢や成長を見ていただくのも面白いと思います。