──バックには和楽器隊の“桜men”が参加され、アーティスト写真を見ても艶やかな“和”の印象の楽曲だなと思うのですが。そんな『月花夜』に関連して、月、花、夜、それぞれ思い浮かぶイメージってどんなものですか?
「えっ!? 唐突ですね(笑)。なんだろうな~。月は…宇宙?(笑) いや、うさぎかな。黒うささんが書いてくださっていますしね。花ねぇ…。ミュージックビデオの時もそうだったんですけど、曲を聴いて思い浮かんだ情景が紅葉だったんですよね。秋の夜というか。ちょっと涼しくなって、寂しくなる季節なのかなと思ってます。なので、花は紅葉。夜は…やっぱり秋の夜。リリースも秋ですし、一番好きな季節です」
──唐突な質問すみません(笑)。MVの話も出てところで、カップリング「君の隣へ」についても。こちらはどんな世界観なのでしょうか?
「『月花夜』との共通点は和ですね。でも『月花夜』とは違う雰囲気になっていて、一言でいうと和とロックの融合みたいな感じ。あまり聴いたことのない曲調になっているかと思います。『月花夜』と歌い方もだいぶ違うので、その差を見せることにも挑戦しました。なかなか難しいですけどね(笑)」
──差というと、崎山さんは舞台でも“歌う”ことが多いですが、役者として歌うのと“歌手”として歌うのでは、向き合い方は違いますか?
「…別ですねぇ。役作りとはまた違うんです。向き合うというより、掴もうとする作業が多いのかもしれません。例えば“ここはこういう風に歌いたい”とか、“こういう風に強弱を出したい”とか…自分が挑戦したいことを掴もうとする作業が多くて。あと舞台では物語が進んでいく中で歌ったりするので、その世界にすぐに入れるんですけど、自分の歌となると、前奏を聴いてスイッチを入れるみたいな感覚というか。徐々にではなく、パッと曲の世界に入る感じで」
──逆に言えば前奏を聴いたら、アーティスト・崎山つばさのスイッチが自然と入る感じですか。
「そうですね。でも僕のなかではアーティストという感覚があまりないんです。はたから見たらアーティストになるのかもしれませんが、それよりも “届けたい”という感覚が大きくて。切ないときに前を向けるような曲を僕の言葉で“届けたい”。だからあくまで“崎山つばさ”の歌として聴いてほしいですね」
──11月に行われる発売記念ミニライブはどうなりそうですか?
「もしかしたら逃げ出すかもしれません(笑)。いや、それはないですけど! そんな心境です(笑)。ライブというよりも、発表会だと思って聴いていただけたら…。どんな感じなのかな~みたいな感じで見られると緊張しちゃうので」
──と言いつつも、冒頭の通り“やるからにはやる!”のが崎山さんなんじゃないかなと。
「…そうですね、はい。やるからにはステキなステージにしたいなと思っています。負けず嫌いですから。“やれることをやる”くらいしか僕にはできないんですが。それはすごく…この業界に入ったときから思っていることなので、挑戦できることは挑戦したいなと思っています」
──2ndシングルも考えられているんですか?
「どうなんですかね? なりゆきに任せるというか、神のみぞ知るということで(笑)。今は目の前のことを精一杯やるだけですね。1stシングルをたくさんの方に聴いてもらうことだけを考えています」
【プロフィール】
さきやま・つばさ=1989年11月3日生まれ、千葉県出身。2014年より俳優活動をスタート。「ノラガミ」(2016年)『クジラの子らは砂上に歌う』など舞台を中心に活躍。ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ(2015年~)、『「ROCK MUSICAL BLEACH」 ~もうひとつの地上~』(2016年)等では類まれな歌声で魅了。2017年12月には真剣乱舞祭・日本武道館公演他、2018年1月「クジラの子らは砂上に歌う」東京・大阪公演の再演が控えている
逆井マリ
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