北村匠海、20歳の誕生日直前インタビュー!「誰かに甘えてもらえるような人間になりたい」

2017/11/01 19:13 配信

芸能一般

俳優として、またダンスロックバンド・DISH//のボーカル&ギターとしても活躍する北村匠海が11月3日に20歳の誕生日を迎える。連載中の週刊ザテレビジョン45号(発売中)では「10代最後」として記念グラビアを撮影。誌面では語りきれていない10代を振り返っての思い、そして20代を迎える北村匠海の心境に迫ったインタビューを公開!

撮影●諸井純二


19歳からの1年間は自分が成長できた期間


――2日後には二十歳の誕生日を迎える今、その実感は湧いてきましたか?

匠海:実感……いよいよ感じてます。ああ、二十歳なんだなって。昨年、19歳を迎えたときに、あと1年ってすぐだなって思ったんですけど、本当にあっという間でした。あっという間過ぎて、あまり思い出せないくらいです(苦笑)。

――ここ1、2年、本当にいろんな活動をしている印象があります。

匠海:相当いろいろやらせていただきました。映画「君の膵臓をたべたい」でのW主演をはじめ、二十歳に向けてのこの1年間で、自分にとってすごく大きい出来事がたくさん起きて、僕自身成長できたような気もしています。

――自分の中でどんなところが変化したと思いますか?

匠海:あ、でも、お仕事に対する気持ちとかは、以前と何も変わってないです。ただ、例えば、SNSのフォロファー数が急に増えたりとかしたのは、こんなことってあるんだなと思ってビックリしました(笑)。

――二十歳や20代に対して、どんなイメージを持ってました?

匠海:僕、小学生のころから「早く大人になりたい」と思ってたんですけど、もうすぐ二十歳になる今、20代の自分をちゃんと想像できてないっていうのが正直なところです。二十歳までって、身体的にも人間性的にも、人間が一番大きく変化する時期じゃないですか? それに比べたら、この先、何が変わっていくのかなぁって。変わらないんじゃないかなとも思ったりするし。

【写真を見る】洋風テイストが入った着物で10代最後の撮影を行った北村匠海撮影=諸井純二


誰にも相談せず、1人で抱え込むのが美学だと思ってました(笑)


――10代で一番変わったと思うところは?

匠海:人間関係ですね。特に高校3年生からの変化は大きくて。(村上)虹郎や(新田)真剣祐といった同年代の仲間に出会えたこともそうだし、高校を卒業した後はお芝居の仕事もたくさんするようになって、大先輩の方々ともたくさん出会って、仕事の話をしたり、人生相談をすることもあったり。DISH//のメンバーとの関係性も、10代半ばのころに比べたらずいぶんと変わったと思います。そうすると、考え方もやっぱり変わるんだなぁって。それはすごくいいことだったなって、僕は思ってるんです。だから、この先も20代も、どんな人と出会うんだろう?と思うと、すごく楽しみで。10年前は、自分がこんなふうに思えるようになるとは思っていなかったんですけど……。

――それはどうして?

匠海:その前まで、僕は何かに悩んでも誰かに相談するってことがなくて、全部1人で抱え込んでたんです。何か、当時はなぜかそういう美学みたいなものがあって(笑)。でも、自分の考えだけで留まってしまったら小さいなぁと思って、いろいろな人に話すようになったんですけど。そしたら、自分にはなかった考え方や物の見方を知ることができたり、それこそ誰かにかけられた言葉に涙が出たこともありました。10年前の僕のお芝居はなかなかうまくできない部分も多かったし、今みたいに人付き合いの大切さにも気付いてなくて…。だから、もし今、10年前の自分に何か言葉をかけるとしたら、この先ヤンキー役も待ってるし、いい仲間ができるぞって言ってあげたいですね(笑)。

撮影●諸井純二


誰かに甘えてもらえるような人間になりたい


――二十歳になったのを機に手放したいもの、あるいは失いたくないものはありますか?

匠海:あんまり変わらないでいたいなって思う部分はあります。周りの友達が僕のことを“優し過ぎる”って言ってくれるんですけど、そう言ってもらえている自分のことが実は嫌いじゃないんですよね(笑)。こういう性格だからできた友達もいると思うし、なかなか怒るまでに至らない自分の感情の幅は変えたくないなって思います。

――そんな自分が10年後、30歳のときはどうなっていたいと思いますか?

匠海:30代って、役者の世界で言えば、一番いい年代に突入するイメージがあるんです。憧れてる人も、小栗旬さんや山田孝之さん、藤原竜也さんなど、みんな30代の方ですし。音楽ではRADWIMPSさんとか。そういう方たちを見て、自分もああなっていたいなと思う瞬間は多いです。“前線”にいたいっていうか…。

――10年後に向けて、20代はどんなふうに過ごしていきたいですか?

匠海:今後もし周りの環境が変わってきちゃうとしても、誰かに甘えるような人間じゃなく、誰かに甘えてもらえるような人間になりたいなって思います。あとは今、役者の仕事も音楽の仕事もどっちも楽しくて仕方ないんです。今思えば、子供のころに経験したことが全て財産になっているなって。当時、周りの大人の方々が僕に植えてくれた種が、11年かけてやっと今、芽が出た感じがするんです。でも、まだ花は咲いてなくて。花を咲かせて実を結ぶっていうのは、20代なのかなって。だから、20代はお芝居も音楽も磨いていくというか、自分のものにしていきたい。そしていつか、「北村匠海ってすごいな」と言われるようになりたい。20代はそういう意識で過ごしていきたいと思ってます。

取材・文=片貝久美子

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