海外ドラマ「LOST ファイナル・シーズン」が、5月よりCSのAXNで放送されることを記念し、8日、スペシャルトークセッションが都内で行われ、出演者の真田広之、エグゼクティブ・プロデューサーのカールトン・キューズ氏が出席した。
「LOST」は、'04年からアメリカで放送が始まったサバイバル・サスペンスで、登場人物たちの過去と未来が複雑に絡み合う、先が読めないストーリー展開が人気のテレビドラマシリーズ。全米で2月2日より放送がスタートした完結作となる「LOST ファイナル・シーズン」は、初回放送日がオバマ大統領の演説のため日程変更する予定だったが、「LOST」ファンの怒りを買い、逆に演説日程を変更させたという信じられないエピソードもあったという。
真田は「きょうはいろいろ話したいのですが、この作品ほどネタばれが許されない作品はないので、ポロッと何か言ってしまうと誰かから撃たれるんじゃないかという恐怖感に駆られまして…。今日は防弾チョッキを着てきました(笑)」とアメリカンジョークを交えてあいさつ。
カールトン氏は「非常に大きなポイントは、真田さんが出演されていることです。そして一番重要な点は、登場人物一人一人の運命がどうなっていくかということですね」と見どころを紹介。さらに、真田の起用について、「テンプルマスターという役どころで、パワフルでカリスマ的存在感を出せる人物が必要だったので起用させてもらいました。脚本を書くに当たって、俳優が決定した後でストーリーを組み立てるという方法を取ったので、真田さんをイメージしながら作りました。また、私自身映画『たそがれ清兵衛』('02年)のファンだったというのもあります」と明かした。
オファーを受けての感想を、真田は「これだけ人気の海外ドラマシリーズに出るのは想定外でした。作品のクオリティーの高さは以前から承知していたので役柄次第でしたが、お話を聞くと、日本のカルチャーに対する理解力とリスペクトが根底にあったので、脚本なしでも飛び込もうという気にさせられました」とコメント。さらに、ギリギリまでキャストに台本を渡さないという手法を取る「LOST」シリーズだが、「脚本をもらうまでの間は、自腹でシーズン1から5まで買って全部制覇しましたね。制覇した翌日に台本が届いたので、誰か見てたのかなっていうくらいすごいタイミングでした」と振り返った。
また、テンプルマスター・道厳(どうげん)を演じるに当たり、真田は「1つのパターンでは収まらない、いろんな要素を兼ね備えた役だったんです。とはいっても、その先どうなるかは次の台本を読むまで分からなかったので、その時点で自分が想像できる範囲を最大限に膨らませてやらせていただきました。また、台本を読んだ第一印象を大切にすることと、どんな未来が来ても通用するように、余計なことをせずに極力シンプルな役作りに努めました」と語った。
トークセッションの後半には、「LOST」の大ファンだという元プロテニスプレーヤーの杉山愛がスペシャルゲストとして登場し、両氏に花束贈呈を行った。また、真田から杉山の引退に対し、「ご苦労さまという思いと、これからの門出という意味で」と花束返しが行われる一幕も。杉山は「映画のようなスケールの大きさと、登場人物の生きてきた道と未来が行ったり来たりする、スピーディーな展開に目が離せません。人が持っている愛や、悲しみ苦しみ、恨み、許し…いろんな感情がストーリーを通して伝わってくるのが魅力です。あとはやはり真田さんが演じている道厳が、どういうような鍵を握っているのか楽しみに感じています」とファンとしての感想を笑顔で述べた。
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