――朗読で気を付けているのはどんな部分ですか?
詩というものは、それ自体がとても濃厚で凝縮されたすてきなせりふの塊なんですね。素人の方がその濃厚なせりふを読んだとしても、とても伝わってくるものがあると思いますね。
そこで声の出し方などで、強く、温かく伝えようだとか、そういう表現力が加わることでもっと伝わるものになるんだと思います。みんなで読む群読は、ストレートで迫力もあり、そして温かさがあります。
僕は先生の役柄なので、そのバランスを意識しながら、より強くとか、より優しくとか、より深くとかそういうことを気を付けています。
――朗読した詩の中で印象深かったものは?
第1話で朗読教室のみんなの、詩「生きる」の群読はすてきでしたね。最終回には、僕と京子先生が2人で詩を読むんですけど、それもすごく楽しみです。
京子先生と佐久良が、今まで何十回と2人で読んできた詩を読むので、その背景を感じながら、息を合わせて、心を通じ合わせて読みたいなと思って演じました。
――佐久良が京子の秘密を知っている唯一の人物ということは、演技の中で意識したんでしょうか?
麻生さんが、ちょっとミステリアスなニュアンスをすごく上手に出されるんです。普通の笑顔や、普通の返事だったとしてもなんかとっても魅力的で、僕はとてもやりやすかったですね。
――京子と孝の2人の関係についてはどう思いますか?
2人は気が付いていないけれど、根っこのピュアな部分に似ているところが多いような気がしましたね。これからもっともっと親しくなってきて、そのことに気が付いた時に、2人の距離が縮まるんじゃないかなと思いました。
――佐久良が孝を少し怒るシーンもありましたが、実際に孝のような人が近くにいたらどう思いますか?
怒るというよりは、諭すような感じでしたね。もちろんいろんな人がいていいいですし、孝のような人がいることによって、プラスになることもあると思います。
――最後に、孝のように人生を変えたいと思っている人にエールをお願いいたします。
人生を変えたいってそんなに大げさなことではなくて、いろんな方法があると思うんですよね。ちょっと早起きして散歩してみるだけで、四季を感じたり、自然と自分が見えていなかったことにも気付くようになったりすると思うんです。
そのことに気付くだけでも、人生が前向きに変わっているような感じがする気がしますね。何でもないことでもちょっと何かを始めてみるといいんじゃないかなと思います。
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