――9つの役の中で、ご自身と似ている役はいますか?
小林:みんなそれぞれ自分の中にある一部分から出てきたものだと思うので、それぞれ自分の中のひとかけらのような気がしますね。
大島:私は「センチメンタルジャーニー」のまり。結構突拍子もない唐突なことを一人で、わーって喋っているんですよ。こういう人いるなあと思っていたんですけど…待てよ、これって小林聡美さんから見ている大島優子かなって思いました(笑)。
小林:あははは(笑)。
大島:あとから「自分ってこれだ!」って(笑)。
――小林さんもそのように少し思われましたか?
小林:ここまでは激しくはないけど、そうですね…(笑)。
大島:(笑)そうですよね、たぶんそうだろうなと思いました。ああこう見えていたんだなと自分を知りましたね。
――逆に憧れるような生き方をしている人物はいますか?
大島:「しののめ」の千穂ですね。自分で小料理屋さんをちょっとやってみたいなと思いました。
小林:私は自分とは全く逆という意味で、「白鳥ダンスアカデミー」の踊りの先生。ダンスする人たちって自分の体つきや見せ方とかを研究し続けているんですよね。そういう自分の良いところも悪いところも受け止めて、自分を表現する強さって私にはない部分なのですごいなと思いましたね。
――ゲストの方々もとても豪華ですが、印象に残っている方はいらっしゃいますか?
小林:初めて共演させていただいた方たちはすごく新鮮でしたね。宮藤官九郎さんとか柄本時生君とかは初めて共演したのでいい意味でざわっとしながら、現場でお芝居させてもらいました。
――大島さんは?
大島:私はほとんどの方が初めてでした。なので毎回皆さんがどういう気持ちでくるんだろうと思っていたら、皆さん緊張されるんですよ。
小林:そりゃそうですよ。自分が逆だったら緊張するもん。
大島:なので私としては小林さんと一緒にゲストの方に楽しんでいただくというのを前提としてやらせていただきました。
――以前から共演してみたかった方はいましたか?
大島:宮藤官九郎さんです。中学、高校生の頃にドラマとか作品を見ていたりして憧れだったので。今回は演出家、脚本家としてではないですが、一緒にお芝居させていただけたことが嬉しかったです。役柄があまりにもナチュラルでびっくりしました!
小林:うんうん。
大島:とってもナチュラルだから、せりふなのかせりふじゃないのか、始まっているのか、始まってないのか分からないくらいでした。
――「ベンチにて」に、もたいまさこさんがご出演されていますが、共演の多い小林さんはいかがでしたか? また、大島さんはお二人と、共演されていかがでしたか?
小林:私、もたいさんとは同じ場面には出ていましたけど、会話自体はそんなにないんですよね。
大島:私が喋ってますね。
小林:すごい喋ってましたよね。
大島:はい。すごい心地良かったですね。で終始神々しかったんですよね、もたいさんが。
小林:発光している感じでしたよね。
大島:(笑)。ずっと撮影の空気がほわ~~~と、ゆっくり穏やかに流れていて。
小林:ほぼもたいさんは寝てる感じでしたよね。そういう役だったので。
大島:お二人の光景には既視感がありましたし「あ! これこれ!」、ここに(自分も)入っているんだ~という感動もありましたね。
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