「男の子の夢が詰まってる!」 アニメーション映画「GODZILLA 怪獣惑星」宮野真守&櫻井孝宏ロングインタビュー

2017/11/15 10:00 配信

映画

ゴジラとの戦いは手に汗握る


アニメーションならではの設定や演出に注目!撮影=草刈雅之


――ちなみに、台本を読んだなかで好きなシーンはどのあたりになりますか?お話できる範囲で結構ですので。

宮野「最後の…」

櫻井「ダメだ(笑)。そこは(言ったら)ダメだ」

宮野「はい(笑)。映画はハルオが立てこもって、反旗を翻すような場面から始まるので、最初から彼のパーソナルな部分での持っている強さや、人に対する思いがうかがい知れると思うんですよね。それがあるからこそハルオという人物をしっかりと追いながら見ていけるんじゃないかなと。そういう物語の構成に非常に感動しましたし、だからこそ冒頭のシーンはとても重要だなと感じます」

櫻井「やはり物語の中でゴジラと戦うシーンがあるんですが、そこは映像のカッコ良さも含めて好きです。人間と異性人種の役割めいたものも見えて、いろいろな障害を乗り越え一丸となって戦っているその姿がカッコいいし、何よりああいうスピード感のあるシーンって映像の迫力がありますね。緊張感もあって、手に汗握るとはまさにこういう場面だなと思います」

――アニメならではのゴジラの魅力はどんなところにあると感じられますか?

櫻井「僕が知らないだけで、今までアニメーションでゴジラってなかったんだ?と思ったくらいなんですが…。でも今回、ポリゴン・ピクチュアズ(アニメーション制作)さんと、静野(孔文監督)さんと瀬下(寛之監督)さん、(脚本の)虚淵(玄)さんの頭脳を結集して作られているこのゴジラは、とにかくスケールがデカい。それこそ宇宙がフィールドなので、実写でやれないことはないんでしょうけど、日本で作られていることにすごく意義があると思うんです。日本人のSF観というか、宇宙人も人種と捉えると、今とそんなにかけ離れているわけでもないからメッセージ性も感じるし、リアリティを感じる。これを見ることによって自分の日常と重なる部分が必ずしもゼロではない。これはかなり未来の話ですけど、人間が想像する中では起こりそうなこと。リアリティもありつつ、この枠組みの大きさはアニメならではだなと思いますね」

宮野「思い切った設定観ができるのはアニメーションのいいところですよね。今回なら異星人をオリジナルで作っているわけじゃないですか。何よりもゴジラの世界をSFで作るのが、今回のアニメーションの新しいところだと思うんですよね。男の子の夢が詰まりまくっていると思います」

――お話を聞くだけでも、期待度が高まります。そんな公開を待ち望むみなさまにメッセージを。

櫻井「作品のスケールがとても大きくて、ゴジラを好きな人も、初めてこの作品でゴジラを知る方も分け隔てなく楽しめると思います。ぜひ劇場の大きなスクリーンと音響環境で見ていただきたいと思います。よろしくお願いします」

宮野「演じさせていただいた身でありながら、僕自身ワクワクしながら見させてもらい『面白い!』と何度も言ってしまいました(笑)。アニメーションならではのエンタメ性がふんだんに盛り込まれていて、ビジュアルのカッコ良さ、スケールの大きさ、そういうアニメーションだからこそできる迫力に圧倒されながらも、根本には深い物語、メッセージ性があると思っていて。まだ序章ではありますが、それをぜひ感じていただければと思っております」

■プロフィール■みやの・まもる=1983年6月8日生まれ、埼玉県出身。声優のほかアーティスト、俳優としても活躍。劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season月<下弦の月> (11/25土~)が控える。

さくらい・たかひろ=1974年6月13日生まれ、愛知県出身。TVアニメ「ボールルームへようこそ」「ネト充のススメ」(共にTOKYO MXほか)、「おそ松さん」(テレビ東京系ほか)など多数出演中。

えびさわなち

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