佐藤健 難しい役を演じ切った土屋太鳳は「“気合”の人」

2017/12/16 06:00 配信

映画

結婚式の直前に病に侵され、意識不明となった女性と、彼女の回復を8年間待ち続けた婚約者が起こした奇跡。そんな感動の実話を映画化した「8年越しの花嫁 奇跡の実話」が12月16日(土)に公開。出演した佐藤健土屋太鳳は、これは多くの人に伝えるべきストーリーだと感じたという。

映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」で共演した佐藤健、土屋太鳳撮影=大石隼土


佐藤「オファーをいただいたときにに、実際のお二人の映像を見せていただいたのですが、とても失礼な言い方をすれば、こんな作り話のような人生が本当にあったことに衝撃を受けました。だからこそ、これを多くの人に知ってほしいと思ったし、自分で演じてみたいという気持ちになりました」

土屋「私もお二人の映像を見せていただいて、これは感動だけの物語ではないと思いました。私が演じさせていただいた麻衣さんのことを考えると、恐らく意識不明の状態から目覚めてからのリハビリ期間が一番つらかったと思います。だからこそ、中途半端な気持ちでは臨めないと思ったし、覚悟を持って演じさせていただこうと思いました」

2014年の映画「るろうに剣心」2部作以来の共演。佐藤を尊敬しているという土屋は彼を“健先輩”と呼ぶ。

土屋「私というか、(自身が演じた)麻衣さんが寝たきりになった後は、健先輩の表情が見えなかったのですが、完成した映画を見て、こんなにも温かく、愛にあふれた表情で見守ってくださっていたのかと感動しました。他のシーンでも健先輩の表情によって湧いてくる感情がたくさんありましたし、(佐藤演じる)尚志さんの優しさや愛情深さは健先輩の中にもあるんだと思います」

佐藤「土屋さんは『るろうに剣心』のときから変わらず、“気合”の人でしたね。特に今回は本当に難しい役柄を演じられていて、気合を入れないと観客の方に届かない役だったので大変だったと思いますが、土屋さんなら絶対に大丈夫だと思っていました。実際、本番にかける集中力もすごいし、彼女が見せる表情やお芝居に何度も引き込まれました」

結婚式場を予約した尚志(佐藤)と麻衣(土屋)。だが、その直後、突然の病魔が麻衣に襲い掛かる(C)2017映画「8年越しの花嫁」製作委員会


「愛する人に毎日会いたい」という純粋な気持ちが奇跡につながった


結婚の約束から8年。そこには想像を絶する愛と思いがあり、佐藤と土屋が演じた尚志と麻衣がたどった軌跡と奇跡に涙が込み上げてくる。

土屋「尚志さんと麻衣さんの魅力があってこその、奇跡の物語だと思うのですが、お互いに本当に愛し合える関係というのはうらやましくもあり、私にとっては憧れでもあります。本当にこの映画は『―奇跡の実話』というタイトルそのままだと思いますし、誰かと会って普通に笑ったり、会話できることがいかに幸せで、普通に生きていること自体が奇跡なんだとあらためて感じました」

佐藤「尚志さんを演じさせていただいて思うのは、尚志さんの中では、『麻衣さんが目覚めるのを待っている』『8年待っていた』という感覚ではなく、愛する人に毎日会いたいという気持ちだけで、そして、そんな彼の思いを受け取った麻衣さんだからこそ起こせた奇跡の物語なのではないかと思います」

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