アメリカ・ロサンゼルスのコダックシアターで8日(現地時間7日)、世界最高峰の映画の祭典「第82回アカデミー賞授賞式」が行われ、「ハート・ロッカー」が作品賞など6部門を受賞した。
ことしのアカデミー賞は、「アバター」と「ハート・ロッカー」が作品賞、監督賞など最多9部門でノミネートされた。「アバター」は、ジェームズ・キャメロン監督が自身の前作「タイタニック」('97年)を抜いて全世界興行収入記録を塗り替えたSF大作。「ハート・ロッカー」は、イラク駐留の米軍爆発物処理班の危険な日常を描く戦争ドラマだ。両作品の監督が元夫婦ということもあり、この対決は注目を集めた。
「ハート・ロッカー」は作品賞、監督賞を含む6部門を受賞し、元夫婦対決は「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグロー監督に軍配が上がった。また、女性の監督賞は史上初ということで、ビグロー監督は「この気持ちは表現できない。人生に一度しかできない経験でしょう。尊敬する監督たちの仲間に選ばれてうれしい。そして、素晴らしい仲間たちにも感謝したい。この映画は、世界中の男女にささげます。軍人や軍の関係者、また消防隊員の人たちなど、日々緊急事態に備えている人たちにもこの賞をささげたい」とオスカー像を手にコメントした。
一方、「アバター」は美術賞、視覚効果賞、撮影賞の3部門で受賞。「ハート・ロッカー」と共にノミネートされて争った6部門では、撮影賞を受賞した。
そのほか、主演男優賞は「クレイジー・ハート」(原題)のジェフ・ブリッジスが5度目のノミネートで初めて賞を獲得。主演女優賞は「しあわせの隠れ場所」のサンドラ・ブロックが初のノミネートで初受賞を果たした。ブロックは「本当にわたしがもらっていいのでしょうか。一生に一度の体験です。また、人種や階級、肌の色は関係ない、愛はみんなに平等なんだと教えてくれた母に感謝を送りたい」と喜びのスピーチをした。
なお、この模様のダイジェストは、WOWOWで3月14日(日)に放送される。
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