――クズケンはずっと実希(夏帆)のことを思い続けていますし、仕事に対してもすごく真摯に取り組んでいて。
あまり人にそういうところは見せないですけどね。人としてはちゃんとしているんですよ。映画版では神保とのシーンに伊藤というハリケーンがホテルにやってきて、強風と雨で根こそぎ倒していくんですけど。それを経て、伊藤と絡むことで影響を受けて、半歩なのか、1歩なのか、10歩なのかは分からないですけど、みんな成長していく。
そういう意味で神保とクズケンは、この映画が終わった後にどうなるんだろう、って気になります。
――気になりますよね。みんなの“その後”がどうなるのか。
伊藤以外、みんな幸せならいいですね(笑)。
――(笑)。その伊藤はいかがですか? 同じ男性から見て。
僕サッカーが好きなんですけど、映画を見た後、サッカーの試合で絶対に勝ち目がないからってラフプレーばかりして、引き分けに持ち込もうとするやつを思い出しました(笑)。
コンプレックスが強くて、ひねくれていて、実力では負けるから真っ向勝負しない。でも、勝負しない限り勝ちもできないわけですよ。
だからこの映画ではいい具合に周りが影響受けていますけど、普段ただ傷つけているだけのこともあるはずで。そういう意味では、伊藤という人物はずっと周りを巻き込んでいくだけの人間なんだろうなと思いました。
人と関わるには、ある種スポーツマンシップが必要だと思うんですけど。クズケンと莉桜のシーンとかではそういう意味でスポーツマンシップを感じましたし。(伊藤は)それがないやつですね。
――クズケンとは友達になれそうな感じがしますか?
そうですね、考え方も僕と近いところがあるので。もちろん台本があって、芝居をしているんですけど、クズケンの役を捉える上で、彼の長所も短所も「うーん」って首をひねるところは一切なかったですね。
――自然と役に入れたってことですか?
そうですね。やっぱり、僕自身もクズケンのように優しいので、皆さんご存じの通り(笑)。
――そうですね。それは知っています(笑)。
ちょっと!(笑) そこはツッコむところです。ツッコむか、困るかにしてください(笑)。
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