'09年7月に発売された品川庄司・庄司智春の小説第二弾「空」がケータイ小説化。3月14日(日)より、モバイル小説サイト「ちょく読み」ほか、「どこでも読書」「よみっち」「ケータイ読書館」「全力書店」で配信が開始される。
「空」は、恋人も仕事も失った28歳の青年・小松勇次を主人公とした作品。自殺を決意しマンションの屋上に上がった勇次が、2歳下の中川かおりと出会ったことから人生が一変する。つらい思いを抱える2人が、お互いの過去を告白する中で、心を通わせていく姿を描いた純愛物語だ。
昨年、私生活でも妻・藤本美貴との“純愛”を実らせた庄司が、本作に対する思いを語ってくれた。
―――どんなことを考えながら執筆されたんですか?
好きな相手に何かをしてあげることが、格好付けているようで、寒いと感じてしまうことってあるじゃないですか。お店を予約してデートに誘ったり、もっとささいなことなんかでも。僕自身、そういう言動を恥ずかしく感じてしまう時期があったんです。でも、自分のできることを相手のためにしてあげたいっていう気持ちは、誰にでもあるじゃないですか。大人になるとそういう思いを隠してしまう人もいるけど、もっとオープンにしてもいいんじゃないかって思うんです。そんな気持ちを文章で表現したら、“純”な感じの作品になりました。
―――庄司さんの“純”な一面を知った周りの人たちの反応はいかがですか?
'07年に書いた小説「交換日記/花のことば」の時もそうでしたが、今回も「本当に自分で書いたの?」って言われることが多かったですね〜(笑)。それぐらい良くできているっていう意味なのでうれしいんですけどね。僕の奥さんも読んでくれて、いろんな感想をくれました。その中で印象的だったのは「基本、ロマンチックなんだね」っていう言葉。これは作品に対してもそうだけど、僕に対して言っている部分もあるみたいで(笑)。ロマンチストって言われるのは、…悪くないかもしれないですね。
―――ロマンチックと言えば、配信が開始されるのがホワイトデーに当たりますが、何かご予定は?
バレンタインには、奥さんがチョコレートケーキを手作りしてくれたんですよ。だから、僕もケーキを作ってあげようかなとか、彼女が好きな店で食事をしようかなって考えています。あと、手紙は書きたいですね。特にホワイトデーだからというわけじゃなくて、気持ちを伝えるようなプレゼントはいつも考えているんですよ。
―――やはりロマンチストなんですね。そんな庄司さんの思いが詰まった小説をどんな風に楽しんでもらいたいですか?
この作品は誰でも共感できる「恋愛」をテーマにしていますし、読みやすいストーリーになっていると思います。せっかくケータイで配信されるんだから、若い人たちに読んでもらいたいですね。主人公の勇次とかおりの出会いのように、日常のふとした瞬間に出会いは潜んでいるんだと感じてもらいたいな。そして、作品を読みながらキュンとした気持ちになってもらえたらうれしいです。
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