又吉直樹と西野亮廣 対談「替えの効かない存在になりたい」(連載第四回)

2018/01/09 12:00 配信

芸能一般

学芸会の楽しさがライブの基本


西野亮廣


又吉 僕、九月に朗読のイベントして、で、読んでるうちに、だんだん感情移入しすぎて読まれへんようになったことがあって。自分で書いた作品を読まれへんようになった。お客さんに、「こんなはずじゃなかったんですけど、ちょっと待ってください」みたいになって。そしたらお客さんが、それまで以上に聞こうとしてくれてる感覚があって。

西野 すごいよなあ。僕のはそんな立派なやつじゃない気がするな。文化祭とか好きだから、ほんと大学生のノリでやってる。

又吉 文化祭ってめっちゃおもしろいよね。

西野 むっちゃおもしろかった。大好きなのよ。文化祭実行委員で、「みんな、頑張ろうよ」って泣いちゃう奴がいるじゃないですか? あの瞬間がキュンとくる。で、こういう人になりたいと思って。

又吉 一番、楽しんでる奴。

西野 一番、楽しんでるあいつになりたい、みたいな。文化祭は準備からすげー楽しかった。ライブも、それに近いかもしれないね。ずっと楽しいっていう。準備も楽しいし、本番も楽しいし、打ち上げで「あっこ、ああやったなぁ」みたいなのも楽しいし、ずっと楽しいよね。

又吉 一緒ですね、文化祭とライブって。僕はサッカー部で参加できひんかったんけど、みんなで一緒に作り上げていくみたいなのとか、めっちゃ好きですね。僕は割とさぼらんタイプやし。柄本明さんとお話した時に聞いたんだけど、唐十郎さんがやっぱりそういうことを言ってたって。学芸会はちゃんとできてる奴もできてない奴もおるから、あれが一番おもしろい、あれをずっとやるんだって。

西野 楽しかったもん、学芸会。

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